
今回紹介するゲームは、Oink Gamesの新作推理ゲーム『トリックと怪人』です。
目次
『トリックと怪人』はこんなゲーム
『トリックと怪人』はOink Gamesから発表されたゲームマーケット2018秋の新作ゲーム。本作は、Brain Brain Gamesによってゲームマーケット2017秋で発表された同名の500円ゲームのリメイク作でもある。
プレイヤーはとある事件の容疑者の中から犯人を探すことを目指す。容疑者の中には、怪人が紛れている場合があり推理を狂わせる。
ゲームデザイナーは、「麻雀拡張カード」などの作者である齋藤 隆氏。同人版ではイラストをボードゲーム4コマ漫画「ボドゲで遊ぶよ」の作者・赤瀬よぐ氏が担当。
オインクゲームズ版となりアートワークが一新され、インパクトのあるコンポーネントも付属。
ストーリー
「嘲笑う怪人 犯人は誰だ」
マクガフィンをめぐる怪事件。捜査官らはついに有力な容疑者を報告するに至った。犯人逮捕は目前に迫っている。
しかし、この事件は裏であの【怪人】が手を引いているようなのだ。怪人の姿を見たもので帰ってきたものはわずか。巧妙な変装で姿をかくす怪人は、どこに潜んでいるのか。用心せねば・・・
思惑を読み、怪人に気をつけながら犯人を見つけ出すことを目指します。短時間で手ごたえある推理が楽しめる、ミステリー・カードゲーム。頭脳戦を、どうぞ。(引用:トリックと怪人 – Oink Games)
『トリックと怪人』の勝利条件
最も早く10点を獲得したプレイヤーがゲームに勝利する。
『トリックと怪人』の終了条件
いずれかのプレイヤーが勝利条件を満たすとゲームが終了する。
『トリックと怪人』の内容物

- カード 11枚
- サマリー 4枚
- 得点チップ 計25枚
- 虫めがねチップ 4枚
- 情報トークン 3種12枚
キャラクターカードは10種類!

キャラクターカードは10種類用意されており、怪人は合計2枚含まれている。各キャラクターは以下の通り。
カード構成
- 怪人 – どの色のトークンを上に置くか選べる / 犯人だと疑った人から1点奪う。
- バー店主 – 政治家(10)がいたらこのカードが犯人になる。
- 運び屋 – 自分以外の全員が5以上ならこのカードが犯人になる。
- 道具屋 – やくざ(9)を除外する。
- 鑑識屋 – 政治家(10)を除外する。
- 刑事 – このカードが犯人なら2倍の勝利点を得る
- 実業家
- マダム
- やくざ
- 政治家
『トリックと怪人』のゲーム準備

各プレイヤーに「サマリーカード」、「虫めがねチップ」、「情報トークン3種」を配る。
『トリックと怪人』のルール
ゲームは、「容疑者の報告」と「犯人の推理」の2フェーズに分かれている。
1.容疑者の報告

開始時、各プレイヤーに2枚の容疑者カードが配られる。

手番では、開始プレイヤーから順に2枚の手札のうち1枚を選んで場の中央に裏向きでカードを出す。
その際、カードの色と同じ色の情報トークンをカードの上に乗せて出さなければいけない。ただし「怪人」のカードを出す場合には、嘘をつくことができる。
2.犯人の推理
場に出ているカードの中で最も数字の高いカードが犯人となる。

容疑者カードを場に出した順と逆順に犯人が誰であるかを推理する。その際、犯人であると予想する容疑者カードの上に虫めがねチップを配置する。
最初に推理するプレイヤーはヒントがないが、2番手以降のプレイヤーは他プレイヤーのヒントと自分の知りうる情報から各キャラクターの能力などを考慮し、犯人を推理する。
犯人の公開
場に出ている容疑者カードを同時に表向きにする。その際、特殊能力を持っているプレイヤーの能力を考慮してどのカードが犯人(最も数字が大きい)かを確認する。
得点の獲得
犯人を当てたプレイヤー、犯人のカードを出したプレイヤーが得点を獲得する。※怪人を犯人だと疑った場合にも得点処理が発生。
2ラウンド目へ
2ラウンド目は、残りの手札1枚を場に出し「容疑者の報告」と「犯人の推理」を同様に行う。
1ラウンド目で登場したキャラクターの情報も含めて2ラウンド目では予想することができる。
これをいずれかのプレイヤーが勝利条件を満たすまで繰り返し行う。
『トリックと怪人』のレビュー
今回は、3人で「トリックと怪人」を遊んだ。3人プレイの場合には、初期の手札は3枚からスタート。1枚を非公開で捨ててゲームを開始する。また、場の中央には、1枚のカードが公開されておりそれも含めて犯人の予想を行う。
犯人予想においては、自分の手札・他プレイヤーの色・他プレイヤーの予想の3要素を使うわけなのだが、この予想をタイトルにもある「怪人」がいい具合にかき乱してくる。
ついつい怪人が犯人ではないかと予想してしまう場合が多くあった。ここを見抜くには、そのカードを出したプレイヤーの予想が鍵になるわけだ。
自分では完璧であるはずの推理を裏切られる感じが、リプレイ欲を駆り立ててついついもう一度と遊びたくなるゲームだった。手軽に推理ゲームを楽しむには非常に良いのではないかと感じた。
気になった点があるとすれば、ラウンド終了後の情報トークンと虫めがねトークンの回収の部分かなと思った。各プレイヤーを示す線があるため、ここを間違って戻してしまったり回収し忘れてしまうことも時々あった。
2017年の発表後、Twitterなどで絶賛されていたゲームだったのだが噂通り本当に良いゲームだと感じた。このゲームが、Oink Gamesの手によってリメイクされ全国はもちろん全世界で遊ばれる機会に恵まれるのは有難いと共に海外の反応が気になるところである。
おわりに
Oink Gamesの新作推理ゲーム「トリックと怪人」を紹介した。推理ゲームが好きな方には一度遊んでもらいたい作品だ。
「ダンジョンオブマンダム」「トマトマト」「トリックと怪人」と500円ゲームのリメイクをリリースしているOink Gamesの次なる500円ゲームが気になるところだ。
ゲーム詳細
ゲーム名 | トリックと怪人 (Tricks and the Phantom) |
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プレイ人数 | 3~4人 |
プレイ時間 | 15分 |
対象年齢 | 9歳~ |
メーカー | Oink Games |