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このエントリーは、ボドゲ紹介 Advent Calendar 2015 の7日目です。
前日はアンプログさんの「ディクシット」とおすすめの遊び方の紹介でした。

今回、私が紹介するボードゲームは、「チケット・トゥ・ライド:メルクリン(Ticket to Ride: Märklin)」です。



まずは、「チケット・トゥ・ライド」がどのようなゲームかを紹介させて頂きます。

「チケット・トゥ・ライド」について

    どんなゲームか

    北アメリカ大陸を舞台にした鉄道がテーマのボードゲームです。
    ゲームボード上に書かれた鉄道路線に、列車コマを置くことで路線を完成させます。

    路線を完成させると、その長さに応じて得点を獲得します。
    その得点が、最後に最も高いプレイヤーが勝利します。

    ゲームは、2004年に発売され、10周年を迎えた2014年の10月には、
    300万個以上を売り上げたと発表されました。 

    image
    photo by Boad Game Geek

    ゲームデザイナーは、「アラン・R・ムーン」です。
    彼のその他の代表作には、
    「エルフェンランド」「サンマルコ」「ユニオンパシフィック」「インカの黄金」などがあります。 

    「チケット・トゥ・ライド」は、2004年のドイツ年間ゲーム大賞をはじめ、
    数々の賞を世界中で獲得しています。 

    わかりやすいルールから、ボードゲームになじみのない人でも遊びやすく、
    多くのボードゲームショップで取り扱われている人気の作品です。

    こうした人気から、シリーズ作品も 継続して制作されています。
    今回、紹介する「チケット・トゥ・ライド:メルクリン」も そういったシリーズ作品の1つになります。

    受賞歴

    2004年 日本ボードゲーム大賞 海外ゲーム・フリーク部門 1位
    2004年 オリジン賞 (Origins Award) Best Board Game賞
    2004年 ドイツ年間ゲーム大賞 (Spiel des Jahres) 大賞
    2005年 Årets Spel Best Family Game Winner
    2005年 Diana Jones award
    2005年 Juego del Año Winner
    2005年 Vuoden Peli Family Game of the Year Winner
    2005年 As d'Or Jeu de l'année
    2006年 Hra roku Winner
    2006年 Japan Boardgame Prize Best Japanese Game Winner
    (出典:Board Game Geek)

    日本での展開について

    日本では、「 チケット・トゥ・ライド・アメリカ 日本語版」として、 ホビージャパンから発売されています。

    過去には、バンダイからも発売されていました。(現在は、絶版) 当時のあおり文句は、

    ~世界中のゲーム大賞を次々と受賞した究極のボードゲーム~
    です。

    当時バンダイでは、ボードゲームブランド「盤盤ゲーム家族」というシリーズを展開しており、
    そのシリーズの1つとして「チケット・トゥ・ライド」が発売されたようです。

    究極のボードゲームってキャッチフレーズは痺れますね。

シリーズ作品について

    多くのシリーズがリリースされているイメージのある「チケット・トゥ・ライド」ですが、 
    ボード拡張を含めると、全部で10種類あるようです。

    私自身は、アメリカ・ヨーロッパ・メルクリンの3種類を遊んだことがあります。

    ボードゲーム

    2004年 チケット・トゥ・ライド
    2005年 チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパ
    2006年 チケット・トゥ・ライド:メルクリン
    2007年 チケット・トゥ・ライド:ノリディックカントリー

    ボード拡張

    こちらは、上記基本ゲームにマップを追加する形で遊ぶ拡張ボードになります。
    今回、カードゲーム、TVゲーム(アプリ)、追加拡張は除いています。

    2007年 スイス
    2011年 マップコレクション1:アジア
    2011年 マップコレクション2:インド・スイス
    2012年 マップコレクション3:アフリカ
    2013年 マップコレクション4:オランダ
    2015年 マップコレクション5:イギリス 

    ゲーム内容について

    ゲームの準備

    45個の列車コマ、列車カードを4枚手札にします。
    そして、目的地カードを4枚引き、最低1枚を残します。

    目的地カードには達成するべきルートが記載されており、
    そのルートを達成するとゲーム終了後に得点を獲得することができます。
    この最初の目的地カードがゲーム中で自分が完成させるルートを左右するので、非常に重要です。

    しかし、目的地カードを達成することができないと、その点数は得点からマイナスされてしまうので、
    絶対に達成できる目的カードを手元に残す必要があります。欲張りすぎ禁物です。

    手番でできること

    以下の3つの行動の中から1つを選択します。

    1. 列車カードを引く
      場もしくは山札から、列車カードを2枚引きます。
      ※レインボーカード(オールマイティー)の場合は1枚のみ 

      ※写真はメルクリン版のものです。

    2. 列車を配置する
      完成させる路線のマスの数の分だけ列車カードを出し、列車を配置します。
      このとき、マップに書かれている色と同じ列車カードを出す必要があります。

      赤色の4つのマスが書かれているところであれば、
      4枚の赤色の列車カードを出し、4つの列車コマを配置します。 

    3. 目的地カードを引く
      目的地カードを追加することができます。
       4枚引いた中から、最低1枚の目的地カードを手札にしなければいけません。

    ゲームの終了条件

    誰かのプレイヤーの列車コマが2つ以下になったあと、
    全プレイヤーが1回ずつ自分の手番を行って終わります。

    自分の路線の完成に夢中になっていると、
    他プレイヤーがしれっと終了条件のトリガーを引いてしまう場合も…

    得点手段

    • 列車を配置して、路線を完成させる
      路線の長さによって得点が異なります。

      1両:1点
      2両:2点
      3両:4点
      4両:7点
      5両:10点
      6両:15点

    • 目的地カードを達成する

    • 最長路線を完成させる
      各プレイヤーの完成させた路線を一筆書きで数えたときに、
      最も長いプレイヤーが、10点獲得。

「チケット・トゥ・ライド(アメリカ版)」への不満

    さて、ここまで「チケット・トゥ・ライド」がどのようなゲームであるかを説明しました。
    数々の賞をとっている究極のボードゲームですが、私はこの北アメリカ大陸マップはあまり好きではないです。

    理由を上げると、ざっくりこんなかんじです。
    • 外側のルートに5,6マスの長い路線が集中している
      主な得点手段は、路線を完成させることなので、
      長い路線が多いルートを多く通る方が効率的です。

    • 目的地カードの引きに結果が左右される
      上で挙げた長い区画を通りやすいかどうかが、
      目的地カードの引きに大きく左右されます。

    • ソロプレイ感が強め
      他プレイヤーの路線を特に気にしなくても何とかなるなという印象。
    追加拡張1910は追加しないでプレイした感想です。
    (ネガティブなコメントをしてしまい、チケライファンの皆様申し訳ありません。)



    さて、いよいよ「チケット・トゥ・ライド:メルクリン」をどうアメリカ版と違うのかを中心に紹介します。

「チケット・トゥ・ライド:メルクリン」とは?

    上のシリーズの説明をした際に、気づいたかたもいらっしゃるかもしれません。

    「メルクリン」ってなんぞ?

    ということです。

     「メルクリン」というのは、老舗鉄道模型メーカーの名前であり、
    「チケット・トゥ・ライド」とメルクリン社のコラボレーション作品になります。

    ゲーム中でプレイするマップは、ボードゲームの本場ドイツなのです。

    アメリカ版とメルクリン版の違い

    ※手持ちがヨーロッパしかなかったので、ヨーロッパとの写真比較になります。

    1.ボックスアートにダンディーなおじ様がいない!

    先に説明させて頂いた通り、メルクリン社の模型接写がボックスアートになっています。
     
     
    「チケット・トゥ・ライド」のボックスアートではよく見かける
    ダンディーなおじさん(下の写真左)やチケライ坊(緑色のやつ)やがいないのです。
    あの、ボックスアートのイラストがたまらん!って方にはメルクリン版は物足りないかもしれません。

    2.得点マーカーがプラスチック


    メルクリン版では、積み重ねに対応した帽子風なプラスチックコマになっています。
    てっぺんにはアメリカの有名なチョコレートみたいなマークもついてます。


    アメリカ版やヨーロッパ版の駒はこちら。
    ちょっと厚みのある円形の木駒です。

    ボードゲームってば、木駒がサイコーでしょって方には、
    プラスチックの駒は、これまたいまいちかもしれません。

    3.目的地カードが長距離カードと短距離カードの2種類ある

    メルクリン版では、目的地カードが長距離カードと単距離カードにわかれています。
    長距離カードで高得点を狙うか、短距離カードを多く達成し、後述の最終ボーナスを狙うか。
    はたまた、長距離・短距離カードをバランスよく手札にすることでリスクを回避するかなど様々です。

    長距離カードは、12~22点。短距離カードは、5~11点になっています。


    アメリカ版では、得点的には長距離カードと短距離カードはわかれていません。

    プレイするときは、初期手札配布時に17点以上の高得点の路線を必ず1枚各プレイヤーに配り、
    それ以降の追加目的カードでは短距離カードを引くというルールでプレイしていました。

    メルクリン版では終盤の追い込みで、
    長距離カードを大量に引いて一発逆転も狙えます。

    4.列車カードがユニーク

    アメリカ版やヨーロッパ版では、色毎に列車のイラストが書かれているのですが、
    カード毎にイラストの差分がありません。



    しかし、メルクリン版では同じ色の列車カードでも
    異なった列車カードが描かれているのです。  



    そして、左下にその模型の型番なんかも書かれています。
    カードを1枚1枚見ることで、1人でも遊べちゃいます。メルクリン版、恐るべし!!

    5.レインボーカードの種類が多い

    どの色の列車カードにもできる、オールマイティーな「レインボーカード」。

    メルクリン版では、通常のものに加えて「+4レインボーカード」があります。
     4つ以上列車コマを配置する際にのみ使えるカードになります。



    通常のものに比べ、少し使える条件が限られますが、
    場から引く場合場合、2枚引くことができます。 
    ※通常のレインボーカードは1枚しか引くことができない。

    長距離路線を狙う場合はうれしいカードになってます。

    6.乗客システム

    これが、メルクリン版の最大の特徴のゲームシステムです。

    メルクリン版では、列車コマの他に乗客コマというものが存在します。
    下の写真の一番奥に3ついるやつです。



    このシステムによって、手番でできることが2つ増えています。

    1つ目:「乗客コマの配置」
    2つ目:「乗客コマを動かす」

    各都市には、得点チップが置かれています。
    早く獲得するほど点数が高いです。

     

    「乗客コマを動かす」というアクションを選択すると、
    自分の列車を配置した路線上を乗客が動いて、
    この得点チップを獲得します。



    チップは都市の色毎に異なっています。
    • 黒:7、6、5,4
    • 赤:4、3、2
    • 黄:3、2、1
    • 白:2
    ゲーム中盤まで、この得点チップの獲得が重要になります。
    獲得した得点チップは、ゲーム終了後に得点に加算されます。

    このルールの追加によって、目的地カードを達成するのに
    どの路線から完成させていくかを 考える必要が発生します。

     また、「乗客カード」というカードが列車カードに紛れており、
    他プレイヤーの路線を経由して乗客コマを動かすということができます。

     
    乗客カード



    赤のプレイヤーが乗客カードを使うと、HAMBURG-HANNOVER間の路線を
    使用することができ、乗客コマを動かしたときに15点を獲得できます。
    (3点+2点+3点+4点+3点)
    ※乗客コマが配置されている場所のチップは獲得できません。

    他プレイヤーが完成させる路線も考慮しつつ、点数を多く獲得するということも狙えます。
    乗客コマを他のプレイヤーがいつ動かすのかなど読みあいが非常に面白いです。

    他のシリーズに比べ、ライバルの動きに注意する要素が増えています。

    7.最終ボーナス

    最終ボーナスが最長経路ではなく、
    多くの目的地カードを達成した人が10点をもらえるようになっています。

    差分まとめ

    メルクリン版 アメリカ版
    ボックスアート おっさんなし おっさんあり
    得点マーカー プラスチック駒 木駒
    手持ち駒 列車コマ 45個
    乗客コマ 3個
    列車コマ 45個
    手番でできること 1.列車カードを引く
    2.列車を配置する
    3.目的地カードを引く
    4.乗客コマを置く
    5.乗客コマを動かす 
    1.列車カードを引く
    2.列車を配置する
    3.目的地カードを引く
    列車カード ユニーク 同じ
    レインボーカード 2種類 1種類
    目的地カード 2種類 1種類
    得点手段 ・目的カードの達成
    ・路線の完成
    ・ボーナスカード
    ・得点チップ 
    ・目的カードの達成
    ・路線の完成
    ・ボーナスカード
    ボーナスカード 最多目的カード達成 最長路線

日本での入手について

    「チケットトゥライド:メルクリン」ですが、残念ながら国内のショップでは流通をしていません。

    Amazon.co.jpでも輸入業者が販売しています。8500円とやや高めのお値段なので、
    Amazon.comでの、個人輸入と比較して購入を検討することをお勧めします。
    (個人輸入ができると、ボードゲーム購入の選択肢が増えますよ☆)

    説明書の和訳は、play:gameさんにデータが登録されています。

    買う前にルールを確認して参考にしてもいいでしょうし、
    購入した際には使うといいかと思います。

おわりに

    いかがでしたでしょうか。
    少しでも「チケットトゥライド:メルクリン」の魅力が 伝わればいいなと思っています。

    他の「チケット・トゥ・ライド」はプレイ経験があるけれど、
    物足りないと感じた方には是非プレイして頂きたい作品です。

    私のあげた個人的に不満な点は、乗客システムによる得点方法の追加によって解消されています。

    それによって、出番でできることの選択肢が増え、複雑化しているというデメリットになっているかもしれません。

    しかし、この乗客システムを追加しないことで、 他の「チケット・トゥ・ライド」同様に簡単なルールでも遊べますので、
    どのシリーズを買おうか悩んでいるという方にもおすすめです。

     私自身、プレイ回数としては多くはないのですが、まだまだプレイしたいゲームの1つです。

    それではまた~