前日の記事は、まことさん(@Man_Gan)の「『シミロ:ボードゲーム2023 / Similo: Board Games 2023』 120点」でした。
毎年こちらの企画は参加させていただいていて、今年で7回目です。ぐらさんいつも企画ありがとうございます✨
『シミロ:ボードゲーム2023』はちゃんと『シミロ』として遊べるしコレクションとしても良いしで1石2鳥のゲームでした。
ニコ
ちょうど1年前のアドベントカレンダー記事で「常に攻め続けるボードゲーム出版社「Deep Print Games」はイイぞ!」という記事を書きました。
今回は、そんな推しボードゲーム出版社Deep Print Gamesの2023年新作ゲーム『5タワーズ (5 Towers)』について語らせていただきます。
「Deep Print Games」は、売れそうなポップさよりもユーロの渋みを醸し出す【いぶし銀】なメーカー
ここで、一度「Deep Print Games」ってなんだ?というのをおさらいしておきたいと思います。(詳しくはこちらを読んでね!)
- 「Deep Print Games」は元「eggertspiele」の中の人が立ち上げた出版社
- 『村の人生』『グレート・ウエスタン・トレイル』『アズール』を手掛けた編集者Victor Kobilke氏が所属
- 『リネイチャー』『スカイマイン(モンバサリメイク)』『サバンナパーク』などを出版
旧ロゴ「eggertspiele」時代を思い出していただきたいのですが、売れそうなポップさよりもユーロの渋みを醸し出す【いぶし銀】なメーカーです。
『グレート・ウエスタン・トレイル』の旧版(旧eggertspiele版)と第二版(Asmodee版)を比較するとその違いがよくわかるかと思われます。
旧版はおじさん3人の顔がど〜ん!となっていて、第2版の箱絵はおしゃれなかっこよさがありますよね。(個人の主観です)
ニコ
『5タワーズ (5 Towers)』はこんなゲーム
『5タワーズ (5 Towers)』はDeep Print Gamesがポップさを全面に押し出してきた新作!
『5タワーズ (5 Towers)』の箱絵から見ていきましょう。彩りも多くポップさが全面に出ている印象を受けました。
Deep Print Gamesとして小箱のカードゲームを出すのは初。旧eggertspiele時代に遡ってみても2006年以来となります。(2006年『John Silver』)。
初の小箱・そしてライト層向けの軽量級ゲームということで、大衆向けに刺さる見た目で購買意欲をそそる作戦に出たのかな?と推測しました。
上の2つは日本語版が出ている直近の過去作ですが、どちらも暗めの印象です。
ニコ
『5タワーズ (5 Towers)』のアートは、ポップさ加減が行きすぎててヤバい(版権的に)
『5タワーズ (5 Towers)』は、5色の塔を建築していくゲームです。
各塔のカードは「0」〜「15」の数字で構成されていて、塔のデザインはユニークで非常に可愛いです。
塔に住んでるおさげ髪の女の子
赤ベストの男の子と車
お菓子の妖精かな
かわいいキャラクターが、塔のフロアにたくさんいます♪
森の妖精かな
ロビンフットさんかな
ガイコツのお化けかな
た、たくさん・・・
腹ペコっぽい丸いキャラクター
草系の小さいモンスターかな
チョコレート好きそうな人
ちょっと見覚えがあるような、色々オマージュしたかわいいキャラクターがカードを彩っています✨
というわけで、大衆向けに刺さるポップさを追求した結果・ややグレーなアートのカードゲームに仕上がっています。
ニコ
『5タワーズ (5 Towers)』のルールと遊び方
『5タワーズ (5 Towers)』のルールは非常にシンプルです。場に並んだ5枚のカードから何枚欲しいかを宣言し、競り勝つと獲得することができます。
⏩ これを1人以外のプレイヤーが「パスする」まで繰り返します。
※手番時に他プレイヤーが欲しい枚数を宣言している場合は、1枚以上多い枚数を指定する必要があります。
⏩ 並べる前に、塔の一番上のカードを1枚だけ捨てることができます。
大きい数字の上に小さい数字のカードを重ねて置く必要があります。(※特殊カードを除く)
⏩ 「手順1」をへ戻ります。
⏩ カード山札が2回つきるとゲームが終了します。
『5タワーズ (5 Towers)』の特殊カード
特殊カードは、全3種類。
- 0:得点計算時、塔全体の得点を2倍にする。※注意:手番で捨てることができない
- 8:このカードの上にはどんな数字を置いても良い。
- 9:このカードはどんな数字の上に置いても良い。
『5タワーズ (5 Towers)』の得点計算
ゲーム終了後、以下の得点を合算して一番得点の高いプレイヤーが勝者となります。
- 各塔の点数:1枚1点
- 最も多くの枚数を獲得した塔の点数:1枚1点
- 手番で捨てたカードの枚数に応じた失点:1枚1点、2枚3点、3枚6点・・・
Deep Print Games公式アプリで得点計算が簡単にできます🔽
Deep Print Games
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『5タワーズ (5 Towers)』の魅力とおすすめポイント
シンプルなルールと深い悩ましさが混在していて唸らされる!
先に説明した通り、手番は枚数を宣言するだけの本当にシンプルなルールです。
選択肢は、最大で6択(「0」〜「5」)。シンプルな6択だからこそ、競り開始時には相手に取られずに自分が最大得点化するかの選択に唸らされます。
短時間のゲームながら、しっかりしたインタラクションと選択のジレンマが効いていて本当に面白いカードゲームです。
カードを1枚捨てることができるルールが、深みを増している!!
選択の悩ましさを演出しているルールが「獲得時、塔の一番上のカードを1枚捨てることができる」です。
失点を受けて、相手より1枚でも多くの枚数を宣言するかの選択も増えるわけです。
捨てたカードの失点は累積加算式なので、毎回使うわけにもいかず、どこで勝負をかけるのかの選択の悩ましさを演出しています。
相手の場を見てのギリギリの競り値付けのアツい駆け引きが最高!
手番での宣言をする際、確認するのは他のプレイヤーの場です。
獲得したカードは、自分の前に並び全て公開された情報なわけです。そして、ゲームが進むにつれて他プレイヤーが宣言できる数というのが狭まってきます。
数字の宣言の際、これなら獲得できるだろうというギリギリの競り値付けが通るかどうかに手に汗握ります。
前述のカード1枚捨ての考慮が足りず、読みが外れることなんかもあり、欲しいカードをめぐるアツい駆け引きが展開されます!
『5タワーズ (5 Towers)』のまとめ
今回は、Deep Print Gamesの『5タワーズ (5 Towers)』をご紹介しました。ポイントをおさらいするとこんな感じです。
- Deep Print Games初の小箱!
- アートワークのポップさが行き過ぎててヤバい!
- シンプルなルールと深い悩ましさが混在していて最高!
とにかくですね、15分くらいで遊べるゲームなので見かけたら是非是非遊んでいただきたい一作です!
12/9~10開催の「ゲームマーケット2023秋」では、ゲームストア・バネストさんが「5タワーズ」和訳付輸入版を販売予定となっています!
というわけで、素敵なボードゲームライフを✨