今回は、「アルマナック~ドラゴン街道紀行録~」をご紹介します。「アルナックの失われし遺跡」と似たタイトルだなぁと思っていたのですが、遊んでみたら冒険のドキドキと商売を楽しむワーカープレイスメントゲームでした。ゲームの魅力をルールと共にご紹介します!!
「アルマナック~ドラゴン街道紀行録~」はこんなゲーム!
「アルマナック~ドラゴン街道紀行録~」は隊商を率いて、お金を稼ぐ交易と旅の冒険ゲーム。
旅するマップが本になっており、全6ラウンドの中で使用するボードの種類が毎ラウンド異なるのが特徴。
毎回、次の旅の行き先を2択から選ぶので毎回違ったルートで最終ラウンドを迎える。
手番では、ワーカー駒をエリアに配置してそのアクションを行うだけ。ページがめくられた先での出会いにワクワクしつつ、冒険を楽しむゲームなのだ✨
「アルマナック~ドラゴン街道紀行録~」のルール
「アルマナック~ドラゴン街道紀行録~」のゲーム準備
各プレイヤーに、「隊商」「ワーカー駒x3」「契約カードx2」「お金」「衝立」を配る。
場の中央には「ドラゴン街道紀行録」を置いてゲームスタート!
「アルマナック~ドラゴン街道紀行録~」ゲームの流れ
ゲームは全6ラウンドで、各ラウンドは3ステップで構成されている。
新たにめくられたページのルールを読み上げる。
ページ毎に異なったルールがSTEP.2のアクションフェイズに適用される。
全17の土地が用意されていて、全てが異なるんです👀
ニコ
アクションフェイズでは、ワーカー駒を1つずつ配置。全プレイヤーのワーカー駒が置かれるまで繰り返す。
全6種類の「通常アクション」と場所毎の「特殊アクション」が用意されている。
通常アクション6つ
- 商品の獲得:商品を獲得する
- 商品の売却:商品を1個以上示された価格で売却する
- 契約の締結:3枚「契約カード」を引いて1枚を手札にする(※最大2枚)
- 契約の達成:コストを支払って「契約カード」を達成する
- 隊商の拡張:コストを支払って「隊商カード」を獲得する
- 商店への来訪:「商品を1個得る」「商品1種類を1個3金で売る」「護衛トークンを1個得る」
ワーカー駒が追加になったりする
終了フェイズは、以下の4つを順におこなう。
- ワーカーの回収
配置したワーカーを手元に回収する。 - ガイドの競売
次のラウンドのガイド(スタートプレイヤー)を決める。競りは握り競りで行われ、全プレイヤー一斉に公開。一番多く握ったプレイヤーが次のガイドとなる。その際、支払う金額は最も少ない金額を握ったプレイヤー金額と同じ額になる。
- 場所の選択
ガイドは、次にどの地点に行くのかを決める。各ラウンド次のラウンドで目指す場所が2カ所示されており、新しい土地での「商品」の価値のみが示されている。 - 遭遇
遭遇カードを1枚めくる。遭遇カードには様々なイベントが書かれており、モンスターや商人等に出会うことが多い。
その際、「バトル」や「強制的に買い物」が発生することになる。うまくいくと「商品」を獲得できる。(失敗すると失うことも)
ニコ
「アルマナック~ドラゴン街道紀行録~」ゲームの終了
全6ラウンドが終了すると得点計算へ。今までに獲得した勝利点&お金を合計し、最も得点の高いプレイヤーが勝者となる。
達成できなかった「契約カード」は、記載の勝利点が失点になるが、5金(=5勝利点)支払うことで「商品」が手元にあれば契約達成をすることができる。
「アルマナック~ドラゴン街道紀行録~」のレビュー
ラウンド毎に異なるワーカー配置ルールが良い!!
ゲームの最大の特徴は、ワーカー駒の配置ルールが毎回違うところで、そのバリエーションの多さに感心した。レガシータイプのゲーム(2度同じゲームができない不可逆のもの)ではないが、遊ぶ度にプレイ感が変化するのはこのゲームならではだろう。
各エリアの「配置ルール」と「特殊アクション」についてはネタバレしてしまうと、これから遊ぶ人の楽しみが減ってしまうので詳細を割愛する。プレイ感としては、他プレイヤーの配置位置によって自分の行動が制限されたり、相手に有利になる動きをしないようにワーカー駒を配置する必要があったりとインタラクションのある作りになっていて、考えどころが程よくあって悩ましい。
ゆるいワーカープレイスメントゲーム!旅の行き当たりばったりを楽しもう!!
モンスターの出る道を通っての旅になるので、戦いへの備えも必要だ。
だが、必ず戦闘が起きるわけでもない。つまり、せっかくパラメータを上げておいてもあてが外れることもあるわけだ。
この辺は、受け身の備えを取るプレイヤーには肩透かしであるしその分のワーカー配分を返せとなるので、シビアなワーカープレイスメントゲームを期待する人向けではないだろう。そこは、旅のワクワク感を楽しむゲームということで許してほしい。
ワーカー駒の数が多いとやっぱり有利!そして3人プレイ推奨!!
ゆるいワーカープレイスメントと説明したが、数回遊んだ限りでは勝つためにはワーカー駒を増やすことが不可避。
ルールで説明したとおり、ワーカー駒を配置するのがメインのアクションなので、ワーカー駒の数は多いと手数も増えるので便利だ。
駒を増やす方法は「隊商の拡張」のみ。序盤はここの取り合いになるのだが、配置エリアは先着2名様という展開が序盤は続く。そのため、うまく立ち回らないと、ラウンドの半分くらいまでワーカー駒が増やせないこともあり得る(実際に4人で遊んだらそうだった)。
ここで出遅れると出遅れたプレイヤーのモチベーションが落ちてしまうので、最大4人まで遊べるゲームではあるが3人で遊ぶことを強くお勧めする。
ガイド(スタートプレイヤー)の権利をとれば、ほぼ「隊商の拡張」のアクションは取れるが、次のラウンドで登場する「隊商カード」の要求コストが一致する保証もないので、絶対とは言い切れない。
ニコ
何をしても得点になるのでプレイしやすい!
得点獲得方法は「契約カード」と「商品の売却」の2つが主だ。
「商品の売却」は、無料で仕入れる商品(拾いもの?)を4〜7金で売ることになるのでいかに高いところで売り抜けるのかの戦略を考えるのが楽しい。どの1色に特化して稼ぐのかそれとも手元で明確に示されている「契約カード」の達成を目指すのか臨機応変な対応が求められる。
基本的には、どのアクションをしても得点につながるのでワーカープレイスメントゲームに馴染みのない方も遊びやすいゲームだろう。
後半にいくに従って、勝利点と必要コストを天秤にかけてどこに置くのが最も得点効率が良いかを自然と考えることになる。
「アルマナック~ドラゴン街道紀行録~」のまとめ
今回は、「アルマナック~ドラゴン街道紀行録~」をご紹介しました。
レビューに書いた通り、長期の見通しをたてるゲームではなくて旅路での出会いを楽しむワーカー配置ゲームです。
⭕️:旅の行き当たりばったりを楽しむやつ!!
⭕️:何をしても得点になるのでプレイしやすい!!
❌:ワーカー駒の数が多いとやっぱり有利!そして3人プレイ推奨!!
ワーカー配置系のギズギズした感じが苦手な方や、本のページをめくった時の出会いを楽しみたい方におすすめのゲームです。ここまでお読みいただきありがとうございました!!
ゲーム名 | アルマナック~ドラゴン街道紀行録~ |
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デザイナー | Scott Almes |
プレイ人数 | 2~4人 |
対象年齢 | 12歳~ |
プレイ時間 | 60~90分 |
版元 | Kolossal Games |
販売 | ホビージャパン |