ゲーム名 | ティーフェンタールの酒場 Die Tavernen im Tiefen Thal |
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ゲームデザイン | Wolfgang Warsch |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 60分 |
年齢 | 12歳~ |
版元 | Schmidt Spiele |
メーカー | アークライト |
『ティーフェンタールの酒場』ってこんなゲーム
プレイヤーは、ドイツ・ティーフェンタールの村にある酒場の店主としてお店を拡大するデッキ構築ゲームです。
酒場には既に市民が集まっていますが、常に新しい裕福な客を引き付けることが必要です。お金を稼いで酒場を充実させることでお客を呼び、お店を拡大します。
手番では、個人の山札からカードをめくって個人ボードに配置。その後、ダイスを使用することで個人ボード上のアクションをおこないます。
ゲームデザイナーは『クアックサルバー』『ガンツ・シェーン・クレバー』などを手がけたウォルフガング・ウォルーシュ氏。
2018年にドイツ年間ゲーム大賞のエキスパート大賞を獲得した『クアックサルバー』の流れを汲んだデッキ構築&ダイスアクションゲームとなっています。
『ティーフェンタールの酒場 完全日本語版』は2020年2月20日発売!
『ティーフェンタールの酒場』はアークライト社から完全日本語版として、2020年2月20日に発売します。
【新製品】常連客でにぎわう人気店を目指そう!そのためにはどの設備に投資するべきか。テーブルを増やしたり、ビール貯蔵庫の拡張や洗い場の整備も役立つことでしょう。賢い選択を重ねてお店を経営しましょう!『ティーフェンタールの酒場 完全日本語版』は2月20日発売予定!https://t.co/Bggace6M9V pic.twitter.com/0wysWxrkGg
— アークライトゲームズ (@ArclightGames) January 23, 2020
『ティーフェンタールの酒場』拡張セットは2021年5月発売予定!
Schmidt Spieleが『ティーフェンタールの酒場』拡張セット「ZimmerFrei」を発表。
「ワインセラーと客席の拡張」「地主を通じて個別のスキルの取得」「観光センターで支援」など、新たに4つのモジュールが追加になる。2021年5月発売予定
ティーフェンタールの酒場の【勝利条件】
ゲーム終了時、最も得点の高いプレイヤーがゲームに勝利します。
ティーフェンタールの酒場の【終了条件】
全8ラウンドが終了するとゲームが終了します。
ティーフェンタールの酒場【ゲームの準備】
共通コンポーネント
場の中央に追加購入可能なカードとトラックボードを並べます。
トラックボードの上部は、現在のラウンドとラウンド開始時のボーナスを示しています。下部は、トラックを示しておりより先に進むことでボーナスがもらえる仕組みになっています。
個人コンポーネント
個人ボードと初期カードを配ります。
初期カードは、「お客カード」x7, 「追加席カード」, 「追加ダイスカード」, 「追加ビールカード」で構成されています。
ティーフェンタールの酒場の【ルール】
ゲームは全8ラウンドおこなわれ、各ラウンドは5つのSTEPが行われます。各ラウンド開始時には、トラックボードに書かれたボーナスが支給されます。
山札からカードをめくり、カードの種類に応じて個人ボードに配置します。
お客カード
お客カードは、個人ボード上部の座席の上に配置します。
座席がお客カードで埋まると、そのラウンドではそれ以上カードをめくることはできません。つまり、座席がお客のカードで埋まるまでひたすら山札をめくることができます。
特殊チップの使用によって、配置したカードを全て捨て札にして再度カードをめくることが可能
追加席カード
個人ボード上部の座席の横に配置することで、「お客カード」の配置できるエリアを1つ拡張します。
追加ダイスカード
個人ボード左側に配置し、ダイスを1つ受け取ります。
受け取ったダイスは、「STEP.3」で自分だけが使用できるダイスになります。
追加ビールカード
「STEP.3」でビールを作るアクションを選択した際、獲得ビールの数が増えます。
その他にも「ダイス目+1」や「ビール+1」のカードなどがあります。
4つのダイスを振り、4つのうち1つを受け取り残りのダイスを隣のプレイヤーに渡します。(ダイスドラフト)
これを繰り返し、最終的に4つのダイスを獲得します。
「STEP.2」で獲得したダイスを個人ボードのダイスの目が書かれたエリアに配置し、アクションを行います。
上の写真の場合、以下の通りとなります。
- 「2」➡️2金獲得
- 「2」➡️2金獲得
- 「3」➡️1金獲得
- 「3」➡️1ビール獲得
共通の場からカードを1枚購入し、山札の一番上に加えます。
支払うコストは「ビール」と「お金」の2種類があり、新しいお客カードは「ビール」・酒場の拡張カードは「お金」で支払います。
お金を支払い、酒場の設備をアップグレードします。
▲ゲーム終了時の個人ボードの様子
基本ボードのアップグレードコストはそれぞれ以下の通りとなっており、一部については酒場に配置済みのカードをゲームから除外することで、割引された金額でアップグレードすることができます。
- 6金:貯金「2」→「5」
- 7金:備蓄ビール「2」→「5」
- 9金:ダイス目+1
- 9金:ビール「1」→「2」
- 10金:金「1」→「3」
- 12金:トラック「1」→「2」
- 12金:ダイス追加 (※カード除外で-4金)
- 15金:座席「3」→「4」 (※カード除外で-5金)
- 18金:ビール「1」→「2」(※カード除外で-6金)
アップグレードを行った際、追加で貴族カード(10勝利点)を獲得して山札に加えます。
ティーフェンタールの酒場【ラウンドの終了】
ラウンド終了後、ゲームボード上のカードは全て捨て札置き場に置いて次のラウンドを開始します。
ゲーム中山札がなくなった場合は、捨て札置き場に置かれたカードをシャッフルして新しい山札になります。
ティーフェンタールの酒場【ゲームの終了と得点計算】
ゲーム終了時手持ちのカードに書かれた勝利点などを合計し、最も多くの得点を持っているプレイヤーがゲームに勝利します。
ティーフェンタールの酒場の【レビュー】
ポイント
良い点とネガティブな点をまとめるとこんな感じです。
- どれだけカードをめくれるかのワクワク感!
- デッキ構築と酒場アップグレードの戦略!
- 両面ボード&5つのモジュールによるリプレイ性の高さ!
- インタラクションは少なめ!
どれだけカードをめくれるか!
カードをめくりダイスアクションをしたことによってお金を獲得する。そしてそのお金で新しいカードを獲得するという2点については「クアックサルバー」と基本システムが類似しています。(クアックサルバーは、袋からチップを引いて引いた度合いによって獲得したお金で新しいチップを購入します。)
そんなゲームの流れの中で中心となるのは、「個人ボードへのカード配置」です。お金を獲得するためのダイスアクションを行うためには、個人ボードが充実させる必要があり、序盤はどのようなデッキを構築するかそしてどの順番でカードがデッキから登場するかが重要です。
お客様カードで埋まるとそれ以上カードをめくれないという点であり、ここを考慮してどのようなデッキを構築するのかを考えることになります。
デッキ構築と酒場アップグレードの戦略!
序盤から中盤にかけてどのカードを獲得するか、どの順で酒場をアップグレードしていくかの戦略が非常に重要になってきます。
金払いの悪い客を追い出して金払いの良い客を増やしていくことでお金獲得の効率をあげるのか、酒場を充実させるカードを増やすことでダイスアクションの効率を上げるのか主には2通りあり、様々な種類のカードからどのカードを追加するのかデッキを構築する楽しみが味わえます。
序盤はどうしてもしゃがみのラウンド、つまりお金やビールを貯蓄して次のラウンドに備えるラウンドがありますが、中盤〜後半にかけては山札の充実と個人ボードのアップグレードによってお金とビールの獲得が最大化されていきます。
個人ボードのアップグレードにおいては、お金とビールの貯蓄量を増やすことが序盤に必須であると考えられ、その後どこに投資していくのかで各プレイヤー毎に特徴が出てきます。
「ダイスを増やすことに投資」をするのか「ダイス目を増やすことに投資」するのか「ビールを増やすことに投資」するのか。酒場のアップデートは、いずれもアクション数を増やすという所に繋がるわけですが、場に出ているカードの状況やダイスアクションによって算出されたお金の懐具合と今後の戦略などに応じて変化していきます。
両面ボード&5つのモジュールがある!
今回の説明では割愛していますが、個人ボードには裏面がありコストやアップグレードされる内容が異なる他、カードモジュールも5つ同梱されています。
初回プレイでは基本モジュールしか使っていませんが、他のモジュールはより複雑なものになっているとか。この辺は拡張がたくさん出そうな予感が
ありますし、モジュールによって戦略なども変わる(多分)であろうから、リプレイ性も担保されていると言えるでしょう。
インタラクションは少なめ!
ネガティブな点をあげるとするとインタラクションが少なめである点でしょうか。
インタラクションが発生するのは、「ダイスドラフト」「お客カードの購入」「共通トラック」の3点が主となっており、他プレイヤーを妨害する術などはほぼ存在しません。(基本モジュールを遊んだ限りでは)
言い換えると、他プレイヤーのことをあまり気にせず自由にプレイすることができて自分の勝利点を伸ばすという所に集中できるということになります。個人的には、妨害されずに自由にプレイできるゲームは好きなので、自由に自分のやりたい戦略を取れる点に関してプレイしていての気持ち良さはありました。
おわりに
今回は、ウォルフガング・ウォルーシュのデッキ構築&ダイスアクションゲーム「ティーフェンタールの酒場」をご紹介しました。
同じ作者の「クアックサルバー」がお好きな方やデッキ構築ゲームがお好きな方にぜひプレイしていだきたいゲームです!
(※記事執筆時点で、国内流通はしていないため、海外から輸入するしかないようです。)
ここまでお読みいただきありがとうございました!!