ゲーム名 | ラグーザ (Ragusa) |
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デザイナー | ファビオ・ロピアーノ (Fabio Lopiano) |
プレイ人数 | 1〜5人 |
プレイ時間 | 60分 |
対象年齢 | 14歳〜 |
『ラグーザ』ってどんなゲーム?
『ラグーザ』は、建築士として港町ラグーザに様々な建物を建てて発展させていくワーカープレイスメントゲームです。
手番では、マップ上の3つの六角形のエリアのくっついている点に家を配置して隣接するエリアのアクションを行います。
資源を算出するエリアや他プレイヤーのアクションによって自分もアクションを行えるため、他プレイヤーと連携したアクションを行えるの特徴です。
ゲームデザイナーは、『カリマラ』を手がけたフォビア・ロピアーノ氏。『カリマラ』は、ゲームデザインコンテスト「ヒッポダイスゲーム賞」で大賞を獲得したゲームです。
『ラグーザ』の勝利条件
ゲーム終了時、最も得点の高いプレイヤーがゲームに勝利します。
『ラグーザ』の終了条件
全てのプレイヤーが手持ちの家駒全てを配置するとゲームが終了します。
『ラグーザ』ゲームの準備
各プレイヤーに「個人ボード」「家駒」「塔駒」を配ります。個人ボードの外側には6箇所の資源が示されており、カードによって資源の増減を管理します。
「個人ボード」の中央には、3種類の上級資源(「ワイン」「銀」「オリーブオイル」)が示されており、こちらはマーカーで所有数を管理します。
そして、マップ上に「市場カード」を配置してゲームが開始します。
ゲーム開始時にはゲーム終了時に得点となる「目的カード」が2枚配られるのでどちらか1枚を選びゲームスタートです!
『ラグーザ』のルール
手番では、手持ちの「家駒」1つをボード上に配置します。
この時、「家駒」は六角形のエリア3つが交わった場所に配置され、隣接する3つの場所のアクションをそれぞれ行うことができます。
上の場合、紫のプレイヤーは「木材」「石」「銀鉱石」を1つずつ獲得します。
家駒の配置コスト
ボード上のエリアは「農村」と「都市」の2種類があり、駒を配置する際のコストが異なります。
- 農村:3箇所のエリアにある自分の駒ごとに木材「1」
- 都市:3箇所のエリアにある自分の駒ごとに石材「1」
※「農村」と「都市」が混在するエリアでは木材と石材がそれぞれ必要があります。
「農村」では資源の獲得。「都市」では特殊アクションをそれぞれ行うようになっています。
ゲームが進むにつれて自分の配置した駒が増えるため、「家駒」の配置コストが上がっていきます。
農村:資源の獲得
ボード上に示された資源を獲得します。資源は以下の6種類
- ブドウ・・・「ワイン」に変換可能
- オリーブ・・・「オリーブオイル」に変換可能
- 魚・・・「ブドウ」「オリーブ」「木材」「石材」「銀鉱石」に変換可能
- 木材・・・「家駒」配置コストに使用
- 石材・・「家駒」配置コストに使用
- 銀鉱石・・・「銀」に変換可能
「ブドウ」「オリーブ」「魚」は使用すると資源が減りますが、「木材」「銀鉱石」「石材」は減りません。
都市:特殊アクション
都市は、エリア毎にそれぞれ異なったアクションを行います。そして、他プレイヤーのアクションと連動するものとそうでないものの2種類が存在します。
連動型
- 「ブドウ」▶️「ワイン」に変換
- 「オリーブ」▶️「オリーブオイル」に変換
- 「銀鉱石」▶️「銀」に変換
- 「ワイン」「銀」「オリーブオイル」▶️「勝利点」に変換
- 1勝利点/「魚」x2
- 「塔」の建設・・・手持ちの「塔」を都市エリアの外周に配置します。
- 「城壁」の建設・・・「城壁」を都市エリアの外周に配置します。隣接する自分の色の家駒&塔の数分勝利点を得ます。
- 「市場カード」の購入・・・市場に並んだカードを購入します。購入の際、上級資源「ワイン」「オリーブオイル」「銀」を消費します。消費した資源の価値は、値下がりします。
▲市場カード
非連動型
- 「目的カード」の獲得・・・ゲーム終了時に勝利点になります。
- ゲーム終了時勝利点の獲得・・・上級資源「ワイン」「オリーブオイル」「銀」の3つのセット×配置した駒数の勝利点を獲得します。
ベースの勝利点は、ゲーム終了時の3つの資源の価値の合計値になります。
ゲームの終了
各プレイヤーの「家駒」がなくなるとゲームが終了します。
ゲーム終了時、全ての得点を合計して最も得点の高いプレイヤーがゲームに勝利します。
『ラグーザ』のレビュー
『ラグーザ』のポイント
ざっくりとゲームのポイントを説明するとこんな感じです。
- 連動型アクションによるインタラクションが面白い!
- 戦略によって変化する様々な得点方法!
- 港町が出来上がって盤面が鮮やかになっていく感じが最高!
- 「家駒」建設時の必要資源のコストがわかりにくい!
連動型アクションによるインタラクションが面白い!
連動型のアクションは、他プレイヤーがアクションした際に自分の置いてある駒分だけアクションが行えます。
つまり、自分以外の手番でアクションが行えるわけです。手持ちの目的カードなどからどのエリアに優先的にプロットするかの戦略が必要になります。
同じエリアへの配置コストがだんだんと上がっていくため、1人で同じアクションを何度も撃ち続けることは難しい設計になっています。
そのため、他プレイヤーに夜自分の戦略への影響は大きいので、いかに人気のエリアへ先乗りするのかとを考える必要があります。
戦略によって変化する様々な得点方法!
こちのゲームの特徴の1つとして、バラエティに富んだ得点方法が用意されているという点があります。
得点計算の箇所では割愛してしまいましたが、「目的カード」「上級資源のセットコレクション」「城壁の完成」「城壁と塔の長さ」「市場カード」「勝利点への変換」など多くの得点要素が用意されています。
どこに特化していくのかを考えるのは大変楽しく、限られた資源をどのように変換していくかどこのエリアにプロットして相乗りアクションを狙うかなど考え所が多いです。
他プレイヤーの動きと自分の特化する戦略によって、毎回プレイ感が変わりそうです。
港町が出来上がって盤面が鮮やかになっていく感じが最高!
ゲームの通り、港町・ラグーザがだんだんと華やかになっていく様は良いですね。
華やかになっていく一方で、自分の手持ちの基本資源で配置できる場所が狭まっていきます。その中で、どの場所を狙ってより高い勝利点を狙うかを考える所に悩ましさがあります。時には、基本資源だけをとるしゃがみのアクションが必要な場面も。手番数はかなり少ないため、1手の選択がとても重要です。(4人プレイの場合は8手番)
ヘキサタイルの中央に駒が配置され、辺に駒が置かれることからカタン感もあります。
「家駒」建設時の必要資源のコストがわかりにくい
初めてプレイした際、「家駒」を建設する際の必要資源数の概念が少し入りづらいなと思いました。というのも配置する場所に隣接するタイル全ての配置済み自駒の数がコストになるためです。
盤上でも「塔」などが建つ事もあって、いくつの駒がこれから置こうとしているエリアに存在しているのかがぱっとわかりづらいのは、ネガディブな点であると感じました。
「農地」か「都市」かで必要コストも変わり見落としも多いので、一緒にプレイするプレイヤー同士で確認をして遊ぶと良いかと思います。
おわりに
今回は港町を作るワーカープレイスメントゲーム『ラグーザ (Ragusa) 』をご紹介しました。
60分ゲームながら濃密に展開されるゲームになっています。ワーカープレイスメントゲームがお好きな方、インララクションの多いゲームが好きな方は是非プレイしていただきたいゲームです!
ここまでお読みいただきありがとうございました!