ゲーム名 | Welcome to New LasVegas |
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デザイナー | Alexis Allard Benoit Turpin |
プレイ人数 | 1~50人 |
プレイ時間 | 35分 |
対象年齢 | 10歳~ |
こんにちは、ニコです。
今回は上級者向けの紙ペンゲーム、『Welcome to New LasVegas』の魅力をご紹介します!
毎回めくられる3組のカードのうちの1組を選んでシートにマークするのですが、どの得点を伸ばすのかを考えた上での組み合わせ選択が悩ましいゲームです!!
前作『Welcome to…』との違いなども交えながら、紹介します。
『Welcome to New LasVegas』はこんなゲーム
『Welcome to New LasVegas』は、最高のラスベガスをつくる紙ペンゲームです。手番では、カジノ番号と効果の組み合わせを3組の中から1組選んで自分のシートに書き込んでいく。
カジノ番号は左から小さい順に記入する必要があり、はゲーム終了時の得点に影響する。
過去作『Welcome to…』の続編で、数字とアイコンの組み合わせを選ぶという基本システムをそのままに、得点要素はより複雑なものに進化した上級者向けの紙ペンゲームになっている。
『Welcome to New LasVegas』のストーリー
「Welcome to…」で優れた建築家になったプレイヤーは、1960年代終わりのアメリカで「New LasVegas」を造成するプロジェクトに参加します。
しかし競争は簡単ではありません!
自分が担当する4本のストリート(横の通り)と11本のアベニュー(縦の通り)に、最も豪華で楽しいカジノ、超高層ホテル、最大のゴルフ場を作り、都市計画をうまく達成するのはどの建築家でしょうか?
前作の紹介は、個別記事「【ゲーム紹介】Welcome to…」をご覧下さい。
『Welcome to New LasVegas』のゲーム準備
各プレイヤーにプレイヤーシート2枚を配ります。1枚は表面を、もう1枚は裏面を使います。
場には山札を3つと目標カード3枚を配置して準備完了です!
『Welcome to New LasVegas』のルール
ゲームは、ゲーム終了条件を満たすまで繰り返しラウンドをおこない、ラウンドは4つの順で行われます。
場に並んだ山札3組からカードをめくります。
めくると、「カジノ番号」と「効果」が3組出た状態に。
全プレイヤー同時に、3組の中から1組を選びます。
プレイヤーシートの建築済カジノに「カジノ番号」を書き込みます。
数字は左が小さくなるように書き込む必要があり、「カジノ番号」が縦に全て揃うと「ホテル」が建ちます。1行目は、「ゴルフ」がマークできるようになっていて左右に繋げて書き込むことで「ゴルフ」マークが繋がっていきます。
プレイヤーシートには、「建築済カジノ」と「建築中カジノ」の2種類があります。
プレイヤーシートに「効果」を書き込みます。
「効果」は全5種類あるので、次で説明します。
『Welcome to New LasVegas』の効果
「効果」は全5種類。
建築
「建築中カジノ」を「建築済カジノ」にします。
「カジノ番号」を書き込むまでは、「借金アイコン」がマークされる。「カジノ番号」を書き込むことで、「借金アイコン」がチャラになる。
増収
ゲーム終了時の得点をアップグレードしてより多く得点が入るようにします。
ショー
☆のついたカジノに「カジノ番号」を書き込むと、ショーのアイコンをマークすることができます。
ショーは書き込みが始まると、「借金アイコン」が書き込まれる。そのレベルのショーアイコンをマークすると借金がチャラになる。
就任式
「就任式トラック」に1つチェックをつける。
「就任式トラック」は、特権とゲーム終了条件などに影響します。
リムジン
プレイヤーシートの2行目と3行目の左端にあるリムジンスペースからリムジンを発車させます。
各カジノをめぐることで「資金」を調達したり、「噴水」「VIP」アイコンを集めることで得点化することに。
『Welcome to New LasVegas』の計画カード
ゲーム準備時にオープンされた3枚の計画カードは、ラウンド中に達成を宣言することができる。
最初に達成したプレイヤーの得点が最も高い。2番目以降にも達成すれば得点が入る。
『Welcome to New LasVegas』の特権
「就任式トラック」のチェックを2つ使用することで、「特権」を使用することができる。特権の種類は全3種類。
- イージーオープン:「カジノ番号」を±1/±2できる
- 効果の任意化:「効果」を他のものに変更できる
- カジノの拡大:「カジノ番号」をもう1つ書き込むことができる
(※「借金アイコン」がマークされる)
『Welcome to New LasVegas』のゲーム終了条件
ゲーム終了条件は以下の3つ。
- 就任式トラックの全てのボックスにチェックをつける
- 3つの計画カードを全て達成する
- 4本のストリートにある建築済みのカジノを全てオープンする
ゲーム終了条件を達成したラウンドが最終ラウンドになり、得点を合計して合計値が最も高いプレイヤーが勝者となる。
『Welcome to New LasVegas』のレビュー
紙ペンゲームをじっくり遊びたい人におすすめ!
ルールは複雑になっていて、やりたいことをやれないまま終了に至ることもある上級者向け『Welcome to…』になっています。
実際にルールブックには以下の記載が・・・
本作の特徴として、数字エリアでは横軸と縦軸でそれぞ得点が入るようになっている点。具体的には、横軸は偶数/奇数で数字が並ぶとその連続数が得点になる。縦軸は4行全てに数字を埋めると得点になる。
ルールの細かさもあるが、前作と比べてよりピーキーな得点設計になっている。何をやっても得点が入るゲームから、何をして失点リスクを抑えるかのゲームになっている。
前作同様に意図した通りに数字がくると気持ちよいが、偶数/奇数の並びが崩れてしまう悩ましさも。躊躇していると、ゲームの終了が迫ってくるので、諦らめの判断も重要に。その他、縦軸の得点やゴルフ場など、やるなら最後までやりきりたい要素が盛り沢山。
ホテル、ゴルフ場、借金、周遊ツアーなど要素盛りだくさん!
得点要素としてはホテル、ゴルフ場、借金、周遊ツアーなど要素盛りだくさんだ。一方で、大量失点も用意されている。
特に得点に大きく影響を及ぼすのが、「ラスベガスの周遊要素」と「借金要素」。「周遊ツアー」は資金調達などができる一方で、各カジノを周遊することで資金がゲーム終了時までに開始地点に戻ってこないと大量失点につながるシビアなルールになっている。
同様に、建設途中でオープンできないカジノもお金を使用することになる。調達できたお金内に出金を抑えないとこれまた大量失点になる。連続して数字を2つ書き込むことができるアクションも全体としては有利に働くが、調達できたお金との相談になってくる。
これらの失点に対して、どのようにリスクテイクするのかの判断とゲーム終了とのせめぎ合いにヒリヒリするゲームになっている。
その要となるゲーム終了タイミングは、誰かがテープを切ったときになる場合が多い。そのため、他プレイヤーの獲得状況を鑑みて動く必要がある。
前作に比べて目標達成も圧倒的に難しい!
前作「Welcome to…」では、ゲームの終了条件は3つの目標達成によるものが多かった。今回も同じ条件がゲーム終了条件となっているが、その難易度はかなり高い。(何回か遊んだ限り)
先程の説明の通り、お金の関係で全部に投資することができないため、戦略の取捨選択を迫られ、どうしても諦めざる得ない状況に。そのため、3つ全てを達成するのは難しいことになる。
前作のどんどん数字を書き込んでいく楽しさよりも、より深く1手1手をしっかり考えて進める面白さが楽しめます。
ルール説明が紙ペンゲームの中では長め!
ネガティブな点としては、紙ペンゲームの中ではルール説明が長めな点です。
紙も2ページにわたっていることもあり、今回の紹介で割愛しているルールなどもあります。プレイ時間に対してのインスト時間は長いという印象は受けました。
一方で、前作「Welcome to…」はどれも簡単すぎて物足りないと感じた方などには、インタラクションも増えているので満足なボリューム感になっているかと。
『Welcome to New LasVegas』のまとめ
今回は上級者向けの紙ペンゲーム、『Welcome to New LasVegas』の魅力をご紹介しました!レビューのポイントをまとめると以下の通り。
⭕️:ゲーム終了タイミングとやりたいことの睨み合いがアツい!
⭕️:前作に比べて目標達成も圧倒的に難しい!
❌:ルール説明が紙ペンゲームの中では長め!
じっくり紙ペンゲームを遊びたい方や、前作「Welcome to…」はどれも簡単すぎて物足りなかった方に遊んで頂きたい一作です。
オンラインで無料でボードゲームが遊べるサイト『Board Game Arena』では、今回ご紹介した「Welcome to New LasVegas」が遊べるので、そちらで1人プレイでどんな感じか試してみると良いかもしれません。