ゲーム名 | コンテナ10周年記念版 (Container 10th anniversary jumbo edition) |
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デザイナー | フランツ=ベノ・デロング トーマス・エヴァート ケヴィン・ネスビット |
人数 | 3~5人 |
時間 | 70~90分 |
年齢 | 13歳~ |
メーカー | ホビージャパン/Mercury Games |
コンテナを生産・販売・購入・出荷する経済ゲーム!
『コンテナ』は、生産・販売・購入・出荷する経済ゲームです。手番では複数あるアクションのうち2つを選んで実行します。
本作は、2007年にValley Gamesから発売された『コンテナ』の10周年記念豪華版リメイクとなっています。
オリジナル版よりも短時間で終わるようにルール変更が入っているほか、コンテナ船とコンテナが巨大になっていて凄まじい存在感を放っています。
ゲームデザイナーは、フランツ=ベノ・デロング氏・トーマス・エヴァート氏・ケヴィン・ネスビット氏の3人。
フランツ=ベノ・デロング氏の代表作には『マニラ』や『ビッグ・シティ』があります。10周年記念版ではケヴィン・ネスビット氏が加わっています。
勝利条件
ゲーム終了時、最も得点の高いプレイヤーがゲームに勝利します。
終了条件
共通の場から2種類のコンテナがなくなるとゲームが終了します。
ゲームの準備
各プレイヤーに個人ボード、初期工場/倉庫、初期資金、目標カードなどを配ります。
目標カードは、ゲーム終了時の得点を示しておりプレイヤーごとにコンテナの価値が異なります。
コンテナ船でコンテナを出荷する島のボードと市場ボードを中央に配置します。
手番でやること
手番では、以下5つのアクションの中から2つを選んで行います。
- コンテナの生産
- コンテナの購入
- 工場/倉庫の拡大
- コンテナ船の移動
- お金/コンテナの競り
1.コンテナの生産
自分の持っている工場の色のコンテナを生産します。
生産したコンテナは個人ボードの販売スペース上に配置するのですが、上限が工場の数×2となっています。
2.コンテナの購入
他プレイヤーからコンテナを購入します。購入したコンテナは倉庫に配置して値付けをします。
3.工場/倉庫の拡大
工場:新しい色の工場を個人ボードに追加します。
倉庫:販売できるコンテナの個数を追加します。
4.コンテナ船の移動
コンテナ船を1つ隣のエリアに移動します。エリアは各港と外洋の2種類にわかれており、港間を移動するには2度このアクションを選択する必要があります。
移動先でコンテナの購入やコンテナの積み下ろしなどはコンテナ船の行った先のエリアに応じて行われます。
5.お金/コンテナの競り
市場ボードには「お金」もしくは「コンテナ」を競るスペースがあり、手番でこのアクションを行ってビットすることができます。
お金をもらうにはコンテナを、コンテナをもらうにはお金を掛けて競ります。次の自分の手番まで入札額がかわらなければ競り落としたことになり、お金/コンテナを手に入れます。
また、入札の際に支払ったお金/コンテナは3箇所のエリアに均等分配され、新たな競り対象となります。
コンテナ船の競り
ゲームボードの中央にコンテナ船が来た時、他のプレイヤーは競りを行います。
同時に所持金からお金を出し、最も高額なプレイヤーがコンテナ船を競り落とします。
コンテナ船の所有者は落札金額を落札者から受け取り、それと同じ額を銀行からも受け取ります。
ゲーム終了時の得点計算
ゲーム終了時の資産合計が最も高いプレイヤーがゲームに勝利します。
所持金、個人ボード上のコンテナに応じた収入、目的カードの達成状況に応じた収入の全てを合計します。
目的カードの得点計算について
コンテナ船から購入したコンテナは、最も多い色のコンテナを取り除いた上で目的カードに書かれた通りの得点が各色ごとに入ります。
実際に遊んでみて
経済ゲームと概要に書いたとおり、私達の日常の物流の流れ・商売を盤上にあらわしたものであるなという感じを受けました。
ゲームを遊んでいるというよりも、経済に遊ばれているというか、何をさせられているのであろうというのを感じたのは正直なところです。
「生産➔販売」「仕入れ➔販売」「競り➔得点化」の3つの手段を駆使して地道に所持金を増やしていくというような形です。
転売ではないですけれど、後工程での価値を見ながら値付け並びに仕入れを繰り返すという感じです。
▲ゲーム終了時の様子
最も得点になりやすいところとしては、最後のコンテナ競りの箇所でしょう。ここで、売る側で一儲けするのか買う側でリードをするのかさじ加減が求められます。
ゲーム中盤、あまりにコンテナを競り落とし過ぎて他のプレイヤーから煙たがれるという展開になってしまい終盤やることがないという流れになりました。ヘイトを集めると自分のところから商品を買ってくれなくなり、商品がまわらないしお金が入らず投資もできない、借金をしなければいけないという悪循環が生まれます。
この辺は、プレイヤー間にバランス調整が委ねられているためなんだかなぁと思ったところであり、近年のゲームにはあまりないプレイ感だなというのが感想です。
プレイヤー間の需要と供給・WinWinのカンケイを築ければ良いのかもしれません。お互いもちつ持たれつのようなゲームなので、おれはこの得点要素でどーん!とみたいなダイナミックな気持ちよさは期待できないんではないかなと思います。
おわりに
今回は経済ゲーム『コンテナ10周年記念版』をご紹介しました。
経済ゲーム・交渉ゲーム・競りゲームやが好きな方は遊んでみるとよいかと思います!あとフォトジェニックだよ!!