ゲーム名 | コンストラクション・フィーバー (Construction Fever) |
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ゲームデザイン | Kei Kajino |
人数 | 3~5人 |
時間 | 30~45分 |
年齢 | 13歳~ |
メーカー | Ninja Star Games |
『Construction Fever』ってどんなゲーム?
『Construction Fever』は、とある巨大企業のCEOとなり、惑星に様々な建物を建てていく競りゲームです。
特徴として、ラウンド中に3種類の競りが行なわれるという点があります。競りの種類は以下の3つ。
- イングリッシュ・オークション(ヤフオク形式)
- ダッチ・オークション (国の公共事業形式)
- ファーストプライス・オークション(握り競り形式)
各プレイヤーのもつパラメーターには「ワーカー」「信頼度」「勝利点」の3つがあり、「信頼度」が最も低いプレイヤーはゲーム終了時にゲームから脱落してしまう仕組みになっています。
Bidders!のリメイク作
本作は、ワンモアゲーム!から2015年に発売されたゲーム「Bidders!」のリメイク作となっています。
テーマが中世から惑星開発になっており、今回のKickstarter版では個人ボードや得点チップが追加になっています。
制作は、『七つの紋章。七つの部族』のリメイク版『妖怪セプテッド』を手がけたNinjastar Gamesが手がけます。
勝利条件
ゲーム終了時、最も多くの勝利点を獲得しているプレイヤーがゲームに勝利します。
終了条件
全10ラウンドが終了すると、ゲームが終了します。
内容物
- 「ブラックプロジェクト」カード 12枚
- 「グリーンプロジェクト」カード 12枚
- プレイヤーボード 5枚
- ワーカー駒 50個(各色10個)
- クレジットトークン 60枚(1クレジット 40枚, 5クレジット 10枚, 10クレジット 10枚)
- 「ブラックプロジェクト」トークン 1枚
- 「グリーンプロジェクト」トークン 1枚
ゲームの準備
場の中央に2枚のカードを表向きにします。片方が「グリーンプロジェクト」(上写真・右)もう片方が「ブラックプロジェクト」(上写真・左)となっています。
各プレイヤーには個人ボードを配り、個人ボードの上にワーカー駒を配置します。
ゲームの流れ
手番では、スタートプレイヤーから順に以下の3つのアクションのうち1つを行います。
- グリーンプロジェクトに入札する
- ブラックプロジェクトに入札する
- パスをする
1. グリーンプロジェクトに入札する
「グリーンプロジェクト」に入札をする場合、使用するワーカー駒の数を宣言します。
既に入札しているプレイヤーがいる場合には、それよりも多くのワーカー駒の数を宣言する必要があります。
上の写真のカードを獲得した場合、信頼度「3」を獲得します。
2. ブラックプロジェクトに入札する
「ブラックプロジェクト」に入札をする場合、獲得する勝利点の数を宣言します。
既に入札しているプレイヤーがいる場合には、それよりも少ない勝利点の数を宣言する必要があります。
「ブラックプロジェクト」は獲得可能な最大勝利点と必要なワーカーの数(上の写真の場合「9」勝利点と「1」ワーカー)が決まっていて、競りの際に競下げた勝利点は「グリーンプロジェクト」へ移ります。
つまり「グリーンプロジェクト」を落札したプレイヤーは、「ブラックプロジェクト」のおこぼれの「勝利点」を獲得するということになります。
3. パスする
どちらにも入札したくない場合には、「パス」を選択します。
ラウンドの終了
入札したプレイヤー以外のプレイヤーが全員「3. パス」を選択するとラウンドが終了します。
その後、それぞれのプロジェクト獲得の処理がおこなわれます。「グリーンプロジェクト」の獲得時、第3の競りが行われます。
「グリーンプロジェクト」の獲得
「グリーンプロジェクト」を競り落としたプレイヤーの両隣のプレイヤー間で握り競りが開始します。それぞれ、ワーカー駒を握って同時に公開します。
プロジェクトカードは、握り競りに勝利したプレイヤーとの間に配置され「信頼度」が共有されます。(赤と緑のプレイヤーは信頼度「3」を獲得)
その後、それぞれのプレイヤーが使用したワーカー駒をカードの上に配置します。
「ブラックプロジェクト」の獲得
「ブラックプロジェクト」を競り落としたプレイヤーは、個人ボードの上に獲得したカードを配置。その上に使用したワーカー駒を置きます。
ワーカー駒の回収
手番開始時に、ワーカー駒は配置済みのプロジェクトカードの上から待機エリアへ移動します。
その後、ラウンド終了時に使用可能なワーカーとして個人ボードに戻ります。
ゲームの終了と得点計算
全10ラウンドが終了するとゲームが終了します。その後、「勝利点」と「信頼度」を合計します。
その際、個人ボードに戻ってきているワーカーの数に応じて「勝利点」と「信頼度」を加算します。
上の写真の場合、ゲーム終了時にワーカーが戻ってきている場合は「2」勝利点と「3」信頼度を獲得します。
「信頼度」の最も少ないプレイヤーはゲームから脱落!
「信頼度」の最も少ないプレイヤーは、どんなに「勝利点」を獲得していたとしてもゲームから脱落します。
「勝利点」の最も高いプレイヤーがゲームに勝利!
その後、勝利点を比べて最も得点の高いプレイヤーはゲームに勝利します。
実際に遊んでみて
ポイント
良い点とネガティブな点をまとめるとこんな感じです。
- 3種類の競りが毎ラウンド行われる!
- 3つのパラメーターのバランス取りが難しい!
- 信頼度によるゲーム脱落にドキドキ!
- 個人ボードのアイコンが分かりにくい!
3種類の競りが毎ラウンド行われる!
冒頭でも説明した、3種類の競りが毎ラウンド行われるのが今まで遊んだことのないプレイ感を作り出していました。
多くの競りゲームは1つの競り方式を終始行う場合が多く、複数のオークション形式が登場する『モダンアート』でも1ラウンドで登場する方式は1つとなっています。
そのため、普通の競りゲームとプレイ感が大きく異なります。
例えば脱落の要素のある『ハイソサエティ』では、パラメーターはお金と勝利点の2つのみ。(お金を使い過ぎると脱落)なので見通しは、立ちやすく悩むポイントも単純なのですが、本作では3つのパラメーターが登場し、それらをどうやりくりするかがプレイヤーを悩ませます。
3つのパラメーターのバランス取りに手に汗握る!
競りゲームではあるのですが、ワーカーマネジメントの色合いが濃いように感じました。
ワーカーの数も多いわけではないので、多くワーカーを投入しすぎると他プレイヤーに足元を見られてしまうことに。しかし、ワーカーは毎ラウンド最大3つ帰ってくるのでその利を活かすには早めのラウンドでワーカーを投入した方が良いわけです。
ワーカーが減ってくると、主な入札は「ブラックプロジェクト」に移行していきます。信頼度のマイナスの影響は受けるものの、ここでコツコツと勝利点を稼ぐ必要があります。
競り落とすために、獲得できる勝利点下げすぎるとグリーンプロジェクトを競り落とすプレイヤーへ有利な展開になってしまうためその辺のバランスをうまくとる必要がなります。
信頼度によるゲーム脱落にドキドキ!
ゲーム終了時に発生する信頼度による脱落がある中で、どこまで「ブラックプロジェクト」へ投資するのかが鍵を握ります。
今回のプレイでは、ほとんどブラックプロジェクトに手を出さずに信頼度高めのプレイになったのですがドン負けしました。
あまりに意識しすぎてブラックプロジェクトに手をださないというのも良くないようで、他プレイヤーの勝利点の獲得具合などを見ながら攻めていく必要がありそうです。
プレイ全体を通しては、常に皆が頭を抱えながらプレイしている重めなプレイ感だったのが印象的でした。競りの上げ下げも大きく変化するわけではないので、苦しさが続くプレイ感かなと思います。
個人ボードのアイコンが分かりにくい!
ゲーム終了時に残りワーカーによって獲得される際の個人ボードアイコンは分かりにくいかなというのが、今回遊ばせてもらったデモ版での印象です。
「信頼度」「勝利点」がそれぞれアイコンで示されているのですが、「勝利点」のアイコンがどれなのか少し戸惑ったのが正直なところです。製品版では、多分この辺は改善されることに期待したいと思います。
おわりに
今回は、Kickstarter上で出資募集中のゲーム『Construction Fever』をご紹介しました。
3種類の競りを駆使して、勝利点を稼ぐゲームでゲーム終盤まで誰が勝っているのか予想がつかない展開が魅力です。国内版の「Bidders!」も入手難となっているので、気になる方はこれを機にKickしてみてはいかがでしょう。
ちなみに送料込みで$26でした。記事執筆時点で達成度は、50%程度なのですがあと14日で達成して欲しいところです!!
参考
Construction Fever: Bid, Construct, and Develop by Ninja Star GamesKickstarter
ここまでお読み頂きありがとうございました!