ゲーム名 | クランズオブカレドニア (Clans of Caledonia) |
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メーカー | Karma Games (2017) |
ゲームデザイナー | Juma Al-JouJou |
人数 | 1~4人 |
時間 | 30~120分 |
年齢 | 12歳~ |
『クランズ・オブ・カレドニア』について
『クランズ・オブ・カレドニア』は、19世紀のスコットランドを舞台に繰り広げる拡大再生産ゲームです。
プレイヤーはユニークな能力を持つ歴史的な一族を代表し、農産物、ウィスキーなどを生産、貿易、輸出するために競争します。
個人ボードにある木駒をマップに配置することで、資源の算出及び領地の拡大を狙います。
『テラミスティカ』にインスパイアされたゲームとなっており、Kicksterterで5000万円以上の出資を集めました。
参考
Clans of Caledonia: A Game about Whisky, Trade, and Glory by Juma Al-JouJou — Kickstarter
勝利条件
ゲーム終了時、最も得点の高いプレイヤーがゲームに勝利します。
終了条件
全5ラウンドが終わると、ゲームが終了します。
外観チェック!
アートワークは、『アグリコラ』や『アイル・オブ・スカイ』のアートワークを手がけているクレメンス・フランツ氏です。なんだか毎度おなじみという感じです。
箱の表面はマットになっていて、なかなか手触りが良いです。
背面には、2人プレイの様子の絵とゲーム説明が英語・フランス語で書かれています。
箱を開封!!
箱を開けると、説明書の上に木駒がずらっと並んでいます。
木駒
木駒はこんな感じで、小袋に分かれて入っています。プレイヤーカラーは「赤」「青」「白」「黒」の4色。それ以外に資源毎の駒などがあります。
木駒のバリエーションはかなり種類が多く、プレイヤー毎の木駒は全12種類!!
資源コマ
色付きの資源コマは、全6種類。「チーズ」「牛乳」「毛玉」「パン」「小麦」「ウイスキー」です。
余談ですが「ウイスキー」の樽イラストは「アイル・オブ・スカイ」の使い回しじゃない?と思っています。
説明書
説明書は2部入っていて、それぞれ英語とフランス語となっています。
自分は、サイショクケンビさんが公開されている日本語訳をプリントアウトさせていただいて遊ぶ予定です。
参考
サイショクケンビ — 『Clans of Caledonia』 和訳ルールとプレイヤーエイド 『Green…
タイルボードは12枚
タイルボードは全部で12枚。なかなか抜き甲斐があります。
メインボード
ゲームのマップとなるメインボードです。4枚で構成されていて、両面とも印刷がされています。 リプレイアビリティが高そうです。
ゲームボードの端に配置するタイルが9枚あります。この中から4枚をゲーム中使用します。
個人ボード
各プレイヤーが使用する個人ボードとサマリーボードです。
市場ボードと貿易ボード
市場ボード(左)と貿易ボード(右)があります。貿易ボードには、契約タイルとスコアタイルがセットされます。
契約タイルは、木箱デザインの裏面になっておりかなり多くの種類があります。
左側に支払う資源と右側にそれによって獲得できる資源が書かれています。
盾の形をしたタイルが得点タイルとなっています。ここから5枚選び、貿易ボードの右端に配置します。
キャラクターボード
各プレイヤーは、キャラクターボードを選んでプレイします。用意されているキャラクターボードは全8種類となっています。これに下の写真の初期資源タイルもランダムで付属しており、ゲーム開始時に1つを選びます。
▲初期資源タイル
特殊ダイス
お菓子に付属のおもちゃのような雰囲気を醸している特殊ダイスが2個ついています。片方が資源が書いてあるもの、もう1つが数字が書かれたものです。
以上、こんな感じの中身となっております!スカウトアクション1位ということで、ハードル上がりまくりです(笑)
ゲームの準備
ゲームボードを場の中央に配置します。ゲームボードは、全4種類あります。
マップボード
4枚のボードによって構成されています。表裏使うことのできる可変ボードなっていて、様々なパターンが作れる様になっています。ボードの端には、4箇所のボーナスタイルを配置します。
スコアボード
外側のトラックで得点計算を。内側には貿易タイルが配置されます。
売買ボード
商品を売買することができます。
個人ボード
個人ボードは、各プレイヤー1枚配られ10種類のコマが乗ります。
ラウンドの流れ
各ラウンドは、「アクションフェイズ」「生産フェイズ」「得点フェイズ」の3つに分かれています。この3つのフェイズが終了すると次のラウンドへ移行します。
これを5ラウンド行うとゲームが終了します。ゲーム終了時、最も点数の高いプレイヤーがゲームに勝利します。
アクションフェイズ
手番では、7つのアクションのうち1つを選んで行います。
- 取引
- 契約書タイルの獲得
- コマの配置
- 航海アップグレード
- 技術アップグレード
- 商人の雇用
- 契約書タイルの達成
手番でやることがなくなったら、「パス」をしてそのラウンドの手番は終了となります。
1.取引
売買ボードに示された価格で、商品を1種類を購入または売却します。
売ると価格は下がり、買うと価格は上がります。
2.契約書タイルの獲得
スコアボードの中央にある契約書タイルを獲得します。ラウンド毎に獲得コストが異なり、詳細は以下の通りとなっています。
- 1ラウンド目:5金もらう
- 2ラウンド目:特になし
- 3ラウンド目:5金支払う
- 4ラウンド目:10金支払う
- 5ラウンド目:15金支払う
3.コマの配置
マップボード上に、個人ボードにから駒を配置します。このとき、マップに書かれたものと個人ボードに書かれたものの合計金額を支払う必要があります。
駒の配置ルールとして、現在配置している駒に隣接している箇所に置く必要があります。
4.航海アップグレード
個人ボードの下中央にある航海能力を向上することができます。これによって、川や海を超えて駒の配置を行うことができるようになります。
5.技術アップグレード
技術アップグレードをすることで、鉱夫と木こりのもたらしてくれる収入が上がります。
6.商人の雇用
ラウンド中に商品を売買することができる回数が増えます。
7.契約書タイルの達成
必要な資源を支払うことで、持っている契約書タイルを達成することができます。
生産フェイズ
個人ボードの駒の置かれていないエリアに応じて、生産物などを獲得します。
上の状態はゲーム終了時の様子ですが、ラウンド終了時に以下の資源を獲得もしくは変換することができます。
資源獲得
- 羊:毛玉 2個
- 牛:牛乳駒 1個
- 小麦:小麦駒4個
資源変換
- チーズ:牛乳駒をチーズ駒に変換(4個まで)
- パン:小麦駒をパン駒に変換(4個まで)
- 樽:小麦駒をウイスキー駒に変換(1個まで)
資金獲得
- 木こり:16金
- 鉱夫:16金
このとき獲得できる駒は、こんな▼感じの色付きの駒になります。
得点フェイズ
ラウンド毎に設定される得点条件を満たしているかどうかで得点が入ります。(使うものは、スコアボードに配置されます。いい感じの写真なかった…)
この5つの得点条件は完全にランダムで、毎回違った戦略になります。
最終ラウンド後の得点計算
(引用:Board Game Geek)
全9項目の得点を合計して、最も点数の高いプレイヤーがゲームの勝者となります。
- 1~5ラウンドまでの得点
- 「牛乳」「毛玉」「麦」の合計数×1点
- 「チーズ」「パン」「ウイスキー」の合計数×2点
- 10金毎に1点
- 契約書タイルのホップの合計×1点
- 契約書タイルのさとうきびの合計×3/4/5点(*)
- 契約書タイルのたばこの合計×3/4/5点(*)
- 契約書タイルの綿花の合計×3/4/5点(*)
- 契約書タイルの達成枚数の順位による得点
- マップボード上のひとつなぎのエリア数順位による得点
契約書タイルのさとうきび/たばこ/綿花の点は、契約書タイルのそれぞれの資源の合計数順位によって決まります。1位のものが3点、2位のものが4点、3位のものが5点となっています。
実際に遊んでみて
作物などを生産して、加工品にするこねくりまわしが楽しいゲームです。
結局のところ全てのアクションはお金次第となっており、足りないリソース買うのもお金だし新しく駒を配置するのもお金です。ザ・資本主義!
加工品は、揃えて契約書タイルを達成するのもありですが市場で売ってお金にすることで実質的なアクション数を増やすということもできます。
ゲームのスコアリングとしては、契約書タイルの達成が非常に大きく影響します。契約書を達成せずに1位を取ることは大変むずかしいように思います。そのため、得点要素は様々あるものの目指すところは1つとなっており非常にプレイの指針が立ちやすいと思いました。
沢山の得点要素が欲しい方は、要素が多いのに勝ち筋が少なくて物足りないと感じる方もいるかもしれません。
ですが、このゲームの魅力は資源の売買や変換のやりくりによる得点変換が最も楽しい点だとおもっており、資源こねくり回しての拡大再生産が好きなら絶対遊ぶべし!と思っています。
盤面の鮮やかさも非常にわくわく感がつよいっすね。
同時期に発売された『テラミスティカ:ガイアプロジェクト』と比較されることも多いかもしれませんが、何をするべきかがより明確になっているのと、資源のこねくりまわしが楽しいため私はこちらの方が好みでした。あくまでご参考までに。
おわりに
今回は、沢山の作物を作って加工品を生産する拡大再生産ゲーム『クランズ・オブ・カレドニア (Clans of Caledonia)』をご紹介しました。
資源支払いによる拡大再生産好きは絶対遊ぶべし!!と思います。