近未来都市を発展させるのが大好きな皆さん『イッツアワンダフルワールド』へようこそ!
5種類の資源を活用して様々な建物を建築して国を発展させます。
『テラフォーミングマーズ』なんかが好きな方は必見のカードドラフトゲームとなっています。
『イッツアワンダフルワールド』ってこんなゲーム!
『イッツアワンダフルワールド』は、拡大を続ける帝国の指導者として他国よりも発展することを目指すカードゲームだ。
5つの帝国の民たちよ!
今日は世界大戦終結10周年の記念すべき日だ。
我々の聡明で親愛なる王たちは我々を幸福にするためにこの素晴らしい世界まで導いてくださった。
我々が築き上げたこの平和で進歩を遂げた世界を祝おうではないか。
偉大なる王たちを讃えよ!
(引用:「イッツアワンダフルワールド」ゲーム説明)
カードドラフトにて選んだ「発展カード」を使うのが特徴。4ラウンドの中で資源を算出する建物などを建てて効率的な資源供給をして、多くの勝利点獲得を狙う。
カードは「資源の獲得」か「建設する」かの2種類のうちどちらかを選択することができ、アクションを使いこなして文明を発展させていく
『イッツアワンダフルワールド 日本語版』は、富山のボードゲームショップEngamesが手がけています。
『イッツアワンダフルワールド』の拡張セットは2種類
『イッツアワンダフルワールド 日本語版』は、富山のボードゲームショップEngamesが手がけており、『イッツアワンダフルワールド』の拡張セットは、2種類が発売されている。
基本セットと同時発売された拡張セット『イッツアワンダフルワールド 戦争か平和か 日本語版』と2020/12/3に発売された『イッツアワンダフルワールド 荒廃と隆盛 日本語版』の2つ。
イッツアワンダフルワールド 戦争か平和か
『イッツアワンダフルワールド 戦争か平和か』には6つのストーリーが収録されている。
追加する事で、話を進めていくレガシータイプのゲームに変化する拡張セット。
イッツアワンダフルワールド 荒廃と隆盛
『イッツアワンダフルワールド 荒廃と隆盛』では7人までの同時プレイが可能になり、新たに4つのタイプのカード(C&Aカード)が追加になる。
その他追加トークンとして3点の「人物トークン」と「得点計算ボード」が加わる。
- 荒廃・・・産出資源を廃棄する代わりに、低コストで建設が可能になる。
- 巨大プロジェクト・・・2列分(約14)の資源が必要だが、莫大な勝利点が獲得できる
- 大量生産・・・資源が大量に生産される
- ペアコンボ・・・建てた建物の種類ペアで得点を得る
C&Aカードを通常カードと一部入れ替えてプレイする。
WEBアプリ版『イッツアワンダフルワールド』も公開中
WEBブラウザ上で無料で『イッツアワンダフルワールド』を遊べる環境も提供されている。
日本語は非対応ですが、言語依存のあるゲームではないのでルールを知っていれば遊ぶことができます。
1. ミープルアイコンを押す
2. ゲーム設定とURL配布
3. ゲーム開始
4. ゲーム画面
5. カード選択
『イッツアワンダフルワールド』の内容物
- ゲームボード
(資源置き場:2枚、投資家置き場:1枚、将軍置き場:1枚、クリスタリウム置き場:1枚) - 帝国カード:5枚
- 発展カード:150枚
- 資源キューブ:170個
- 人物トークン:80個
- ラウンドマーカー:1個
- 得点計算シート:1冊
『イッツアワンダフルワールド』のゲーム準備
「ゲームボード」に「資源キューブ」「人物トークン」「ラウンドマーカー」を配置します。
各プレイヤーは、「帝国カード」を受け取りゲームを開始します。「帝国カード」はA面とB面があり、初期はA面(全プレイヤー異なる)。慣れてきたらB面(全プレイヤー同じ)を使うことが推奨されています。
『イッツアワンダフルワールド』のルール
ゲームは、全4ラウンド行う。各ラウンドは「A.ドラフトフェイズ」「B.計画フェイズ」「C.製造フェイズ」の3つで構成されており、3つのフェイズが終わるとラウンドが終了する。
勝利条件
ゲーム終了時、もっとも得点の高いプレイヤーがゲームに勝利する。
終了条件
全4ラウンドが終了すると、ゲームが終了する。
A. ドラフトフェイズ
各プレイヤーに「発展カード」を7枚配る。
その中から1枚のカードを選択して、残りのカードを隣のプレイヤーに回します。選択したカードは、自分の手前のドラフトエリアに配置。
これを7回繰り返し、手元のドラフトエリアに残った7枚のカードで次以降のフェーズを行う。
「発展カード」のタイプは、全5種類。カードには、「必要資源」「勝利点」「生産資源」「リサイクル資源」の4つの情報が書かれている。
タイプ毎の枚数構成や生産資源を数えてみたので、気になる方はカード構成をのぞいてみて欲しい。
カードの種類数・種類毎最大枚数・勝利点カード種類
カードタイプ | 種類 | 種類毎 最大枚数 | 勝利点種類 |
---|---|---|---|
建造物 (灰色) | 9種 | 7枚 | 1種 |
軍用機 (黒色) | 9種 | 7枚 | 1種 |
研究 (緑色) | 23種 | 1枚 | 23種 |
巨大事業 (黄色) | 20種 | 2枚 | 20種 |
発見 (青色) | 17種 | 1枚 | 17種 |
産出資源
※2種類以上の資源を含む場合は、それぞれカウント。
カードタイプ | 建材 (灰色) | エネルギー (黒色) | 科学 (緑色) | 資金 (黄色) | 探査 (青色) | 合計枚数 |
---|---|---|---|---|---|---|
建造物 (灰色) | 19枚 | 17枚 | 13枚 | 16枚 | 0枚 | 65枚 |
軍用機 (黒色) | 4枚 | 0枚 | 3枚 | 0枚 | 31枚 | 38枚 |
研究 (緑色) | 3枚 | 2枚 | 1枚 | 4枚 | 2枚 | 12枚 |
巨大事業 (黄色) | 2枚 | 3枚 | 5枚 | 7枚 | 5枚 | 22枚 |
発見 (青色) | 0枚 | 0枚 | 3枚 | 5枚 | 2枚 | 10枚 |
合計枚数 | 28枚 | 22枚 | 25枚 | 32枚 | 40枚 | 147枚 |
リサイクル資源
カードタイプ | 建材 (灰色) | エネルギー (黒色) | 科学 (緑色) | 資金 (黄色) | 探査 (青色) | 合計枚数 |
---|---|---|---|---|---|---|
建造物 (灰色) | 15枚 | 17枚 | 7枚 | 11枚 | 0枚 | 50枚 |
軍用機 (黒色) | 16枚 | 0枚 | 5枚 | 0枚 | 10枚 | 31枚 |
研究 (緑色) | 2枚 | 4枚 | 6枚 | 6枚 | 5枚 | 23枚 |
巨大事業 (黄色) | 0枚 | 5枚 | 3枚 | 13枚 | 8枚 | 29枚 |
発見 (青色) | 0枚 | 1枚 | 4枚 | 7枚 | 5枚 | 17枚 |
合計枚数 | 33枚 | 27枚 | 25枚 | 37枚 | 28枚 | 150枚 |
B. 計画フェイズ
7枚のカードをそれぞれ「構築する」か「リサイクルする」かを選ぶ。
B-1. 構築する
「発展カード」を構築中エリアにカードを配置します。
B-2. リサイクルする
「発展カード」を捨てて、カードの右下に書かれた資源を獲得。獲得した資源は、構築中エリアにあるカードの上に配置。
C. 製造フェイズ
「帝国カード」の上に並んだ構築済のカードから得られる資源を構築中エリアにあるカードの上に配置。
C-1. 算出
建築済建物の算出する資源を獲得し、建設途中のカードの上に配置。
C-2. 最多算出者ボーナス
建設済建物の算出する資源を種類ごとに比べる。
5種類の各資源毎にもっとも多く持っているプレイヤーは、「投資家」/「将軍」のチップを獲得する。
チップは勝利点(1点)になり、「発展カード」との組み合わせで追加得点になる場合も。
C-3. 構築
自分の場にカードを配置して、建設します。資源を獲得することによって得た資源をカードの上に載せていき、すべての資源が揃うとカードが完成済となる。
完成した建物は、ラウンド終了後に自分の完成済み建物のエリアへ移動。
『イッツアワンダフルワールド』のレビュー
建築マネジメント戦略を考えるのが楽しい!
「発展カード」は、傾斜が付いていないため1ラウンド目から強いカードが手元にまわってきたりします。
序盤にまわってくる強カードをいかに活かしていくかという点については、『テラフォーミングマーズ』なんかにも似た思考が求められます。
カードの稀少性については、各カードの左上に書かれているカード枚数を参考にすると良いでしょう。
5種類のカードは、色ごとに「資源産出」と「勝利点」のバランスがばらけており、ある程度どんなカードがあるのかやカードの必要コストの相場観をつかんでからプレイするとより楽しめるでしょう。
最初に配られるカードがゲームプレイングにおける指針となります。
序盤はしゃがんでコストの高いカードを配置していくか、序盤からコストの安いカードをどんどん配置していくかなど様々な戦略が用意されており、限られたラウンドの中でいかにマネージするかは面白い点と言えるでしょう。
次はもっとうまくできそうと思わせてくれる!
4ラウンドでゲームが終了するというのは、長そうですがあっという間です。
建設した建物から獲得できる資源は2ラウンド目以降から。更に4ラウンド目終了時に建てた建物からは資源は産出されません。
なので、どういう順に建物を完成させていくかというのは非常に重要です。
4ラウンド目でカードの巡りによって建設を予定していた建物が建てきれずにゲーム終了となってしまうことも。心残りが出て、悔しくい&次はうまくできると思わせてくれ、リプレイ欲を掻き立てます。
カードドラフトの醍醐味が楽しめる!
カードドラフトゲームは、カード選択を全プレイヤーが同時に行うため他プレイヤーの思考時間を待つ時間が短いという良い点があります。
一方で、カードを各々が選んで自由にプレイする仕組みであるため、プレイヤー同士が関わる要素は低くなってしまうという悪い点もあり一長一短となっています。
『イッツアワンダフルワールド』では、「C-3.チップの獲得」によって資源獲得のマジョリティを競わせることでインタラクション不足を解消しています。
さらに、ゲーム開始前に配られる「帝国カード」によっても大きくこの点が変化します。産出される資源が非対称の「A」に対して、対称である「B」の方が他プレイヤーといかに重複しないようにカードを集めるかを考える(相手のドラフトエリアをよく見ておく)ことが必要になります。
『世界の七不思議』と比べるとインタラクションは少なめだが、自由度が高い!
有名なカードドラフトを使ったボードゲームといえば『世界の七不思議』が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。手札7枚でスタートすることからも、ボードゲーム経験豊富な方は思い浮かんだはず。
『世界の七不思議』は、「1枚ずつのカードプレイ」「戦争」「資源の貸し借り」など左右のプレイヤーの盤面も合わせて自分の盤面として見る側面が強くありました。
そちらと比べてしまうと、『イッツアワンダフルワールド』はプレイヤー間のやりとりはあまりなく、インタラクションとしてはやや少なめです。
他プレイヤーの牽制などよりも、自分のやりたいことをじっくり考えてやりたいという方は『イッツアワンダフルワールド』が向いているでしょう。プレイ感として比べるとゆるく、自由度は高いといえます。言い換えるとプレイヤー間のインタラクションに得点の重きを置かない現代的なゲームデザインとも言えるでしょう。
拡張セット「荒廃と隆盛」を加えるとよりダイナミックな戦略が取れる!
拡張セット「荒廃と隆盛」を加えるとよりダイナミックな戦略を取ることができます。
新たに加わる4種類のカードは、どれもうまく通常カードと組み合わせることで建築を加速することができます。
中でも2列分の資源が必要となる巨大プロジェクトは完成させた時の達成感はなかなかのものです(25点獲得できますし)。またそれを有利に進める「大量生産」のカード(一度に5個の資源を算出)も魅力です。
同時7人プレイにも対応しているので、拡張セット「荒廃と隆盛」はマストバイな拡張セットだと感じました!
『イッツアワンダフルワールド』のまとめ
⭕️:次はもっとうまくできそうと思わせてくれる!
⭕️:カードドラフトの醍醐味が楽しめる!
❌:インタラクションは弱め!
今回は、カードドラフトによって国を建築していくゲーム『イッツアワンダフルワールド』をご紹介しました!
「テラフォーミングマーズ」などのカードドリブンの拡大再生産ゲームが好きな方におすすめです!!
『イッツアワンダフルワールド』の商品情報
ゲーム名 | イッツアワンダフルワールド (It’s a Wonderful World) |
---|---|
デザイナー | Frédéric Guérard |
プレイ人数 | 1〜5人 |
プレイ時間 | 45分 |
対象年齢 | 14歳~ |
版元 | La Boîte de Jeu |
出版社 | Engames |
価格 | ¥5,280(税込) |
参考
イッツアワンダフルワールドEngames Shop
参考
It’s a Wonderful WorldLa Boîte de Jeu