【特集】2020年開催の大規模ボードゲームイベント情報

【ゲーム紹介】トスカーナの城 (The Castles of Tuscany)

トスカーナはイタリア中部にある州です。州都のフィレンツェでは、ミケランジェロのダビデ像、ウフィツィ美術館のボッティチェリの作品、サンタ マリア デル フィオーレ大聖堂などを含む、世界でも有数のルネサンス時代の芸術作品や建築が多く見られます。

というわけで、そんなトスカーナ地方の王子となって領地を繁栄させるタイル配置ボードゲーム『トスカーナの城』をご紹介します。

記事では『トスカーナの城』のルール概要と魅力をご紹介します。

『トスカーナの城』ってこんなゲーム

『トスカーナの城』は、自分の領地を繁栄させることを目指すタイル配置ゲームです。

手番では、「カードの獲得」「タイルの獲得」「タイルの配置」の3種類のアクションのうち1つをおこなって、領地を発展させていきます。

トスカーナの城|コンポーネントイメージ

領地に配置したタイルに連動したアクションをどの順番でおこなっていくかの戦略が鍵を握ります。

美しいトスカーナ地方は、15世紀のイタリア・ルネッサンスの中心地です。

プレイヤーは影響力のある王子として、創造的な決断をして自分たちの地域を繁栄の地へと築き上げていきます。

町や村、修道院を支援したり、大理石を採取したり、商品を運搬したりすることで、プレイヤーは土 地を発展させ、勝利点(VP)を獲得していきます。毎ラウンド、地域の拡大と新たなチャンスの獲得のために、カードを使って有益なタイルを配置していきます。

aleaを代表する名作ボードゲーム『ブルゴーニュの城』のリメイク作

『トスカーナの城』は、aleaを代表する名作ゲーム『ブルゴーニュの城』のリメイク作で、ゲームデザイナーはStefan Feld氏。Ravensburger/aleaから2020年に出版されています。

ブルゴーニュの城|コンポーネントイメージ

『ブルゴーニュの城』と出版社&ゲームデザイナーが同じであり、個人の地域ボードに地域タイルを配置してボーナスアクションを獲得していくメインシステムは流れは、『ブルゴーニュの城』を踏襲しています。

『トスカーナの城』のゲーム準備

「得点ボード」などなどはこんな感じ(▼)に配置。

トスカーナの城|得点ボード

各プレイヤーは、「地域ボード」と「個人ボード」を受け取ります。

「地域ボード」は3枚で構成されており、長辺同士がなるべく多く繋がるように自由に配置します。「個人ボード」には、7枚ずつ計21枚の地域タイルを配置します。

トスカーナの城|初期セットアップ
▲地域ボード(左)と個人ボード(右)

「城」の地域タイルを「地域ボード」に配置し、ボーナスアクションタイルを1枚獲得してゲーム開始です!

『トスカーナの城』のルール

手番では3つのアクションのうち1つを行います。3つのアクションは以下の通り。

  1. カードを引く
  2. タイルを獲得する
  3. タイルを配置する

1. 地域カードを引く

山からカードを引きます(初期2枚)。

トスカーナの城|地域カードを引く

カードは8色あり、「3. タイルを配置する」で使用します。

2. 地域タイルを獲得する

場に並んだ8枚のタイルのうち1枚獲得します。獲得したタイルは、個人ボードの格納スペースに配置します(初期1枚)。

トスカーナの城|地域タイルを獲得する

その後、個人ボードに並んでいる地域タイルを共通の場に1枚出します。タイルは全8色あり、「3. タイルを配置する」で使用します。

3. 地域タイルを配置する

個人ボードにあるタイルを「地域ボード」に配置します。その際、配置するタイルの色と同じ色のカードを出す必要があります。

同じ色のカードがない場合には、他の色の2枚(ペア)を出すことで代用できます。

トスカーナの城|地域タイルを配置する

配置後、地域タイルの効果を発動。また配置した際、その色の連続した地域が完成すれば勝利点を得ます。

  • 1エリア:1勝利点
  • 2エリア:3勝利点
  • 3エリア:6勝利点

また、各色を全て埋めると先取りで勝利点を獲得します。(色によって得点が異なる)

地域タイルのアクション

8種類の地域タイルはによって起動するアクションは以下の通りとなっています。

  • 城(緑)・・・地域タイルを1枚獲得
  • 都市(赤)・・・ボーナスタイルを1枚獲得
  • 宿屋(青)・・・ワイルド地域タイルを1枚獲得
  • 農業(薄緑)・・・地区内の新種の農業ごとに1勝利点
  • 採石場(グレー)・・・大理石を1個獲得(追加で1手番)
  • 村(オレンジ)・・・労働者を1個獲得(オールマイティの地域カード)
  • 修道院(黄)・・・地域カードを3枚引く
  • 荷馬車(ベージュ)・・・産出カードを1枚引く。産出カードは、即時その報酬をもらいます。

ボーナスタイルの種類

「都市(赤)」によって下記5種類のボーナスタイルを1枚獲得でき、それぞれのアクションが+1になります。

#alt

こんな(▲)感じで「個人ボード」の横にアクションタイルが追加され、アクションが強化されます。

  • 地域カードを引く
  • 地域タイルを保管する
  • 大理石を保管する
  • 労働者を保管する
  • 産出カードを引く

ラウンド&ゲーム終了と得点計算

いずれかのプレイヤーの「個人ボード」上の地域タイル1列がなくなると均等に手番を行ってラウンド終了となります。

その後、緑色とオレンジ色の得点の合計値が緑色の得点トラックに加算され、現在の緑色の得点トラックの得点=オレンジ色の得点トラックの得点となります。

トスカーナの城|ゲームの終了

この内周のオレンジ色のトラックが特徴で、全3ラウンドありますが1ラウンド目に獲得した得点は3回、2ラウンド目に獲得した得点は2回計算されることになります。

  • 1ラウンド目:1勝利点=3勝利点(オレンジ)
  • 2ラウンド目:1勝利点=2勝利点
  • 3ラウンド目:1勝利点=1勝利点

つまり、ラウンドが進むにつれて1勝利点の価値が低くなります。

勝利条件&終了条件

全3ラウンド終了時、最も得点の高いプレイヤーがゲームに勝利します。

『トスカーナの城』のレビュー

地域をどの順で埋めるかの戦略を考えるのが楽しい!

地域をどの順で埋めるかの戦略を考えるのが楽しいというのが第一印象でした。

冒頭で説明した通り、ゲームの流れとしては『ブルゴーニュの城』を踏襲しており、ダイス目を使ってタイルの獲得&配置をしている箇所が簡略化されています。

『ブルゴーニュの城』では、ダイス目によって取れるアクションと自分の取りたい戦略とを臨機応変に組んでいく点がメインでした。

本作では「タイル獲得」は、場に並んでいるタイルは8枚だけで選択肢は少なく獲得にあたっての制約はありません。「タイル配置」については、本作ではカードさえ持っていれば自由に配置することができます。

この2点の変化によって、プレイヤーのタイル選びおける制約が減り、選択回数が減るために地域タイルの「配置場所」「ボーナスアクション」に集中して遊べるようになっていると感じました。

難易度はaleaの中箱くらいで遊びやすい!

タイル獲得時のシステムの変化によってシンプルになり、『ブルゴーニュの城』と比べると遊びやすくなっています。

ゲーム全体として何をするべきかというのは分かりやすいのではないかと思っています。

aleaの過去作で言えば「ベガス」や「グレンモア」位のalea中箱のルール難易度&プレイ感相当という印象を受けました。

aleaの大箱ゲームとして考えると、評価としてはやや物足りなさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。

どのボーナスタイルとるのか?

ボーナスタイルの獲得はゲーム中最大4回。この中で、5種類あるタイルのうちどれを選択するのかは勝負に大きく影響します。

個人アクションの分かりやすい拡大要素であり、それぞれ獲得コストは同じですが価値としては異なります。

というのも、「地域カードを引く」「地域タイルを保管する」はメインアクションの強化。その他3種類はタイル配置時のボーナスアクションの強化となっています。

ボーナスアクションの強化は、使用可能回数に上限があるため。獲得時の残り空きスペースに応じてどのアクションを強化するのかを考えるのが良いでしょう。

ラウンドが進むにつれて勝利点の価値が下がる!

2つの得点トラックがあることによって、ラウンドが進むにつれて勝利点の価値が下がる点はこのゲームの大きな特徴の1つです。

これにより、無理をして早期に高得点を獲得する必要性を生み出しており、非常に面白いゲームデザインだなと感じました。

この得点の価値の傾斜に大きく影響を及ぼすのが、同じ色の地区を完成させた際の追加得点です。

地区完成ボーナスで獲得できる最大6勝利点をどのラウンドで獲得するのかは、ゲームを大きく左右します。

「地域ボード」は最大2エリアで構成されており、3エリアが可能な配置にするにはゲーム準備時に意図的に並べないとできません。つまりは、ゲーム準備時のゲーム開始地点と地域ボードセットアップから勝負は始まっているのです。

地域ボードの「グレー」と「ベージュ」の見分けにくい!

ネガティブな点として地域ボードの「グレー」と「ベージュ」の見分けにくいという点を挙げさせていただきます。

トスカーナの城|地域ボードの色

よく見ればわかるんだけど、先取りで得られる勝利点などとの兼ね合いもあり、自分だけでなく他プレイヤーの盤面を確認する場合などにパッとわからないのはプレイアビリティを損ねており残念な点だと感じました。

そもそも、地域ボードの塗りが線からはみ出して塗られている点も気になりますが牧歌的な雰囲気を演出していると考えれば良いのかなと。

地域タイルの厚さは薄めで、バリが出やすい「いつものaleaタイル」といった感じです。もっと品質上げる余地はある気がしてなりません。

『トスカーナの城』のまとめ

⭕️:地域タイルをどの順で埋めるかの戦略を考えるのが楽しい!
⭕️:難易度はaleaの中箱くらいで遊びやすい!
⭕️:ラウンドが進むにつれて勝利点の価値が下がる!
❌:地域ボードの「グレー」と「ベージュ」の見分けがつきずらい!

今回はトスカーナ地方での影響力を拡大するタイル配置ゲーム『トスカーナの城』をご紹介しました。

ネガティブな点では細いことを言っておりますが、ルールがシンプルでプレイ感も重すぎず、繰り返し遊びたくなるゲームです。

「ドイツ年間ゲーム大賞」のエキスパート賞くらいのルール量のゲームが好きな方にオススメです!!

『トスカーナの城』のゲーム情報

トスカーナの城|パッケージ

ゲーム名 トスカーナの城 (The Castles of Tuscany)
デザイナー Stefan Feld
プレイ人数 3〜4人
プレイ時間 60分
対象年齢 10歳~
出版社 alea (Ravensburger)
  • 得点ボード 1枚
  • 地域タイル 60枚
  • 正方形タイル 25枚
  • カード 150枚
  • プレイヤーボード 4枚
  • 地域ボード 12枚
  • 木駒 42個
  • カラーボーナスタイル 8枚
  • 勝利点マーカー 4枚