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【ゲーム紹介】ウォーターゲート (Watergate)|ニクソン大統領vs新聞社の大スキャンダルがボードゲーム化!

パッケージ:ウォーターゲート(Watergate)

ゲーム名ウォーターゲート (Watergate)
作者マティアス・クラマー
プレイ人数2人
プレイ時間30~60分
対象年齢12歳~
出版社Frosted Games
Pegasus Spiele

アメリカ第37代大統領・リチャード・ニクソン氏のスキャンダル「ウォーターゲート事件」をご存知でしょうか?

共和党のニクソン政権が民主党本部のあったウォーターゲート・ビルに盗聴器を仕掛け、犯人が警察に逮捕されたことを発端とする事件。

この事件を巡ってのワシントン・ポスト紙の追求と、ニクソン政権の捜査妨害・もみ消しなどがあり、最終的に大統領の辞任に至る歴史的大事件となっています。

『ウォーターゲート』ってこんなゲーム

『ウォーターゲート』は、「ウォーターゲート事件」でのマスメディアと大統領の攻防を再現した2人用ゲームです。

プレイイメージ|ウォーターゲート (Watergate)

プレイヤーは、編集者陣営ニクソン陣営に分かれてそれぞれの勝利条件を満たすことを目指します。

手番では、手札のカードを交互にプレイし「勢力トークン」「主導権トークン」「証拠トークン」の3つを取り合います。

「Golden Geek Award 2019」2人用ゲーム部門で大賞を受賞!

Board Game Geekユーザーの投票によって決まるゲーム賞「Golden Geek Award 2019」の2人用ゲーム部門で大賞を受賞しています。


参考
Board Game Geekユーザーが決めるゲーム賞「Golden Geek Award 2019」大賞作発表!BROAD|ボードゲームマガジン

『ロココの仕立て屋』制作陣の新作ゲーム!

ゲームデザイナーは、『グレンモア』、『ロココの仕立て屋』などを手がけるマティアス・クラマー氏。ディベロップメントをVictor Kobilke氏が手がけており、『ロココの仕立て屋』コンビの新作ゲームとなっています。

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『ウォーターゲート』の内容物

内容物|ウォーターゲート (Watergate)

  • ゲームボード:1枚
  • 勢力トークン:9個
  • 主導権トークン:1個
  • バッグ:1個
  • 勢力カード:2枚(各陣営1枚ずつ)
  • ニクソン陣営カード:20枚
  • 編集者陣営カード:20枚
  • 主導権カード:1枚
  • ゲーム処理カード:1枚
  • 証拠トークン:36個
  • 写真タイル:7枚

勢力トークンについて

勢力トークン|ウォーターゲート (Watergate)

勢力トークン|ウォーターゲート (Watergate)

「勢力トークン」は、ニクソン陣営の勝利条件となっています。一方で、編集者陣営が獲得すると3つ目獲得以降、追加アクションが得られます。

主導権トークンについて

主導権トークン|ウォーターゲート (Watergate)

「主導権トークン」は、次ラウンドでの先手プレイヤーを決定します。

先手プレイヤーの手札は5枚、後手プレイヤーの手札は4枚となります。

証拠トークンについて

「証拠トークン」は、獲得時ゲームボード上に配置します。

証拠トークン|ウォーターゲート (Watergate)

タイルの配置場所は「黄」「緑」「青」の3色があり、それぞれ一致する箇所に「証拠トークン」を配置することができます。

写真タイルについて

「写真タイル」は、カード使用時のアクションによってゲームボード上に配置され、編集者陣営の勝利条件になります。

写真タイル|ウォーターゲート (Watergate)

『ウォーターゲート』のゲーム準備

各プレイヤーにデッキを配り、プレイヤーボードを互いの中央に配置。

ゲーム準備|ウォーターゲート (Watergate)

調査トラックの「0」の位置に「勢力トークン」「主導権トークン」を配置します。

『ウォーターゲート』の勝利条件&終了条件

それぞれの陣営の勝利条件を満たすとゲームが終了し、条件を満たした陣営がゲームに勝利します。

ニクソン陣営の勝利条件

ニクソン陣営の勝利条件|ウォーターゲート (Watergate)

5つの「勢力トークン」を獲得するとゲームに勝利します。

編集者陣営の勝利条件

編集者陣営の勝利条件|ウォーターゲート (Watergate)

ゲームボード上で、ニクソン大統領の写真と2箇所の写真タイルを「証拠トークン」で繋げるとゲームに勝利します。

『ウォーターゲート』のルール

『ウォーターゲート』は、勝利条件を満たすまでラウンドを繰り返しおこないます。ラウンドでは3つのフェーズを行います。

A. 初期フェーズ

ニクソン陣営のプレイヤーは「証拠マーカー」を袋から3つ引き、秘密裏に確認して調査トラックの「0」の位置に配置します。

初期フェーズ|ウォーターゲート (Watergate)

B. カードフェーズ

手番プレイヤーは、手札のカードから1枚を場に出しその効果を適用します。

カードフェーズ|ウォーターゲート (Watergate)

カードには、「トークン移動」と「カード効果」の2つの情報が書かれており、どちらか1つを選びます。

トークン移動

「勢力トークン」「主導権トークン」「証拠トークン」のいずれか1つを自分側に移動させます。「証拠トークン」は、調査トラックに配置されているものと色が一致している必要があります。

トークンの移動|ウォーターゲート

トークンの確定

各トークンは、「5」の位置まで来ると「評価フェーズ」を待たずに自分の陣営のものとして確定します。

カード効果

「カード効果」は、強いものと弱いものの2種類があります。強いカード効果は、発動するとそのカードはゲームから除外されます。

カードの主な効果は、「2種類のトークンを移動」「相手のカード効果をキャンセル」「証拠トークンを追加」など様々です。

C. 評価フェーズ

調査トラックの3つのトークンがどちらの陣営にあるかを確認し、それぞれの陣営が各トークンを順に獲得します。

  1. 「主導権トークン」の獲得
  2. 「勢力トークン」の獲得
  3. 「証拠トークン」の獲得

以上でラウンドが終了。

どちらかのプレイヤーが勝利条件を満たすまで「A」〜「C」を繰り返します。

『ウォーターゲート』のレビュー

3種類のトークンの綱引きが面白い!

カード効果を適用していき、3種類のトークンを取り合う非対称の2人用ゲームとなっています。3種類のトークンの綱引きがアツく、どのトークンを獲得するかの戦略が鍵を握ります。

プレイイメージ|ウォーターゲート (Watergate)

どのトークンを取るかについては、回ってきた手札をうまく使用して臨機応変に戦略を組み立てていきます。カード効果も、トークンを複数動かすものや相手のアクションを無効化するものなどバリエーション豊かになっておりTCGが好きなプレイヤーも楽しめるの内容となっています。

強アクションはニクソン陣営の方が強い!

それぞれのデッキの特徴としては、ニクソン陣営の方が1回限りのアクションが強く設定されているように感じました。

一方、編集者陣営がボード上で複数のルートを取ることができるのに比べ、ニクソン陣営側の勝利条件は「勢力トークン」を5つ獲得することのみとなっており、勝利条件の達成のハードルが高く設定されています。

手札の様子|ウォーターゲート (Watergate)

最低で5ラウンドゲームが終了しますが、「証拠トークン」の獲得による阻止も必要であり思うようには進みません。ある程度の長期戦を見込んでどのタイミングで強アクションを使用するかの判断が必要になります。

手番数が変化する「主導権トークン」が勝利の鍵を握っている!

そこで、鍵になってくるのが「主導権トークン」になります。先手プレイヤーは5手番・後手プレイヤーは4手番となっていることから、アクション数に違いがあるため「主導権トークン」を獲得したプレイヤーの方が有利にゲームを進めることができます。

ゲーム終了時の様子|ウォーターゲート (Watergate)

これら3つのトークンが、こちらを取ればあちらを取れずという悩ましさを演出しています。

実在する登場人物も魅力!ウォーターゲート事件について学べる

実際に事件に関わった登場人物なども魅力で、ルールブックには半分程度ウォーターゲート事件についての詳細な内容が書かれています。カードにもフレーバーテキストが書かれています。これをきっかけにウォーターゲート事件の詳細について知ることができるのも魅力でしょう。

当時の雰囲気を演出する地味なコンポーネントデザインの再現性もなかなかです。
残念な点としては言語依存のあるゲームなので、日本語版が出て欲しい2人専用ゲームです。

『ウォーターゲート』のまとめ

今回は、ウォーターゲート事件における大統領vsマスコミの攻防を追体験できる2人用ゲーム『ウォーターゲート』をご紹介しました。

⭕️:手札を使ったカードアクション戦略の組み立てが楽しい
⭕️:3つのトークンを巡る綱引きが悩ましい
⭕️:「ウォーターゲート事件」を学べる

❌:言語依存があり、日本語化必須

非対称の2人用ゲームが好きな方や、2人用ゲームで遊ぶ機会の多い方に絶対に遊んでいただきたい1作です。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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