ゲーム名 | サンドキャッスル (Fine Sand) |
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デザイナー | フリードマン・フリーゼ (Friedemann Friese) |
プレイ時間 | 30分 |
プレイ人数 | 1~4人 |
対象年齢 | 10歳以上 |
メーカー | アークライト |
『サンドキャッスル』ってどんなゲーム?
『サンドキャッスル』は、自分の手持ちカードをなるべく減らすることを目指すデッキ解体ゲームです。
プレイヤーは、手番で3つのアクションを順におこなって自分の山札からカードを減らしていきます。全プレイヤー同じデッキで同じ順番に登場するカードを使うのが特徴となっています。
ゲームデザイナーは、『電力会社』などを手がけたフリードマン・フリーゼ氏。『フルーツジュース』などでも使われているファストフォワードシステムを採用しており、ゲームを繰り返し遊ぶことで新たなカードが追加されていきます。
『サンドキャッスル 完全日本語版』は7月11日に発売!
【新製品】デッキ構築ゲームならぬ「デッキ解体」ゲーム!プレイヤーはできるだけ早く、多くのカードをデッキから取り除くことを目指します。中毒性のあるソロプレイ・キャンペーンもプレイ可能。『サンドキャッスル 完全日本語版』は7月11日発売!https://t.co/LExMwK9eJ6 pic.twitter.com/QcAPakMx3e
— アークライトゲームズ (@ArclightGames) July 11, 2019
日本語版はアークライト社から2019年7月11日に発売されています。
勝利条件
ゲーム終了時、「手札」「山札」「捨札」に残ったカード枚数が最も少ないプレイヤーがゲームに勝利します。
終了条件
いずれかのプレイヤーが残りのすべてのカードを引くとその次のラウンドが最終ラウンドになります。最終ラウンドが終わるとゲームは終了します。
内容物
- カード:236枚
- コイン:25枚
- プレイヤーボード:4枚
- リング:4個
- ディスク:4枚
- ルール説明書:1冊
ゲームの準備
各プレイヤーに個人ボードと初期デッキを配ります。個人ボードには手番でできる4種類のアクションがかかれています。
デッキは全プレイヤー同じ順番に並んでいて、並び替えることはできません。ゲーム中、山札の一番上からカードを引いていきます。
カードについて
山札のカードは「黄色枠で囲まれた特殊カード」「砂の城カード」「2金カード」の3種類と4色の「建物カード」から構成されています。
「建物カード」は、個人ボードにある同じ色の箇所に配置することになります。
ゲームの流れ
手番でプレイヤーは3つのアクションを順に行います。
カードを引いて手札に加えます。初期では、山札からカードを2枚引きます。
アクションの実行は2種類あり、それぞれ以下の通り。
STEP.2A カードを場に出す(赤)
個人ボードの場に手札からカードを出して配置します。その際、カードに書かれた数字に一致する枚数のカードを捨札にする必要があります。
出したカードは、個人ボード上の一致する色の箇所に配置します。初期では、手札からカードを1枚場に出すことができます。
STEP.2B カードを引く(青)
カードを引いて手札に加えます。
初期では、山札からカードを2枚引きます。
(任意)黄色枠カードのアクション
ゲーム中、一度だけ枠カードのアクションを使うことができます。
(任意)カードを押し付ける
手札にあるカード1枚を選んで左隣のプレイヤーに押し付けることができます。
次のラウンドに持ち越すことのできる手札枚数を確認します。
場に並んだカードの合計値分だけ手札に残すことができます。初期では、3枚のカードを残すことができます。
押し付けカードチェック
すべてのプレイヤーの横に押し付けられたカードがある場合、そのカードを受け取って山札の上に加えます。(次のラウンドで使用)
STEP.1〜3をいずれかのプレイヤーが山札からカードを引くことができなくなるまで繰り返します。
捨札にあるカードをシャッフルし、新しい山札にします。
ゲームの終了と得点計算
ゲームの終了
カードを引くことができなくなったプレイヤーが発生した次のラウンドが最終ラウンドとなります。
得点計算
「手札」「山札」「捨札」のカード枚数を合計し、カード枚数が一番少ないプレイヤーがゲームに勝利します。
『サンドキャッスル』のレビュー
ポイント
- デッキを解体するという新感覚!
- どのアクションを強化していくかを考えるのが楽しい!
- 新しいカードが追加になる「問わず語りシステム」!
- 他のプレイヤーが何をやっているのか把握しずらい!
デッキを解体するという新感覚!
このゲームはデッキ解体ゲームというところを強調しています。「ドミニオン」などのデッキ構築ゲームにおいては、段々とカードを増やしていき、その中に勝利点のカードが増えていくというような形をとっています。
デッキ構築ゲームにおける勝利点のカードというのは、ゲーム終了時には勝利点にはなりますが手番で行うことのできるアクションにはならない別の価値を持ったカードになるわけです。
本作では、アクションはすべて個人ボードに配置。無駄なカードを排除していくことで勝利点に昇華するというところにゲームシステムとしての面白さがあります。
どのアクションを強化していくかを考えるのが楽しい!
手番で行うことができる3種類のアクションのうち、どこをどの順で強化していくかの戦略を考えるのが楽しく、同じデッキ同じ並び順のもの使っているにも関わらず各プレイヤーで戦略が異なってくるのも見どころの1つです。
手札を多く引くのか、得点化のために多く建物を建てるのかそれとも手札を多く残して次のラウンドに備えるのか本当に様々です。
有効な策としては、低コストの建物を多く建てて自分の場を充実させていくことですが低いコストの建物はあまり強い効果を持っていません。その辺のコスト関係がプレイを悩ませます。どんなに高いコストの建物を建てようが、直接的に得点には結びつかないわけです。
新しいカードが追加になる「問わず語りシステム」!
このゲームは、フリードマン・フリーゼ氏の『フルーツジュース』などで使われているゲームシステム「問わず語りシステム」が採用されており、新しいカードが次のゲーム以降追加されることで内容が変化します。
繰り返し遊ぶことでゲームに慣れる一方、新しいカードによる新しい戦略を楽しめるようになっています。
他のプレイヤーが何をやっているのか把握しずらい!
今回遊んだ限りで、他プレイヤーと関わる部分がどこにあるかというと右隣のプレイヤーから回ってくるカードを取得するくらいでした。
隣のプレイヤーにどのカードを送るのかは、各プレイヤーの戦略によって大きく異なるワケですが他のプレイヤーがどんなカードを建てているのかを気にする必要がありません。
全体を通して、いかに自分の場にカードをひたすら出してアクションを最適化するかというところがメインになりますので、ソロプレイ感は強いかなという印象でした。だだひたすらカードを出して減らしていくという作業感があるのは否めないのが正直な感想で好き嫌いは別れるかもしれません。この辺については、問わず語りシステムによってどのように変化するのかが気になる所です。
おわりに
今回は新感覚のデッキ解体ゲーム『サンドキャッスル』をご紹介しました!
デッキ構築ゲームが好きな方は、是非一度この感覚を味わっていただきたい所存です。
ここまでお読みいただきありがとうございました!!