アレックス・ランドルフ氏をご存知ですか?
『ハゲタカのえじき』『ガイスター』『ドメモ』など多くのロングセラーボードゲームを手掛けているゲームデザイナーです。
「もちろん知ってますよ!」という方はなかなかのゲームのゲーム通!!そんな、アレックス・ランドルフ氏の名作2人用ゲーム『ツィクスト』が新版として2020年11月に発売されます。
今回、発売に先駆けてジーピー社様からサンプルをお借りしたので、『ツィクスト』がどんなゲームかと、その魅力をご紹介します‼️
『ツィクスト』ってこんなゲーム
『ツィクスト』は、「ペグ」と「ブリッジ」を使って両端をつなぐシンプルで奥深い戦略ゲームです。
手番では、「ペグ」をゲームボード上に1本立てるだけ。「ペグ」と「ペグ」の間に2×3の間隔があくと、「ブリッジ」が配置されます。
これをうまく使って、正方形のゲームボードの向かい合った辺と辺をつなぐことを目指します。
1961年発売、1979年にはドイツ年間ゲーム大賞ノミネート!
『ツィクスト』は、冒頭で紹介したゲームデザイナー、アレックス・ランドルフ氏が1961年にデザインしたゲームで、1979年には「ドイツ年間ゲーム大賞」にもノミネートされています。
将棋好きなランドルフ氏が来日した際に、囲碁に魅了されて閃いたゲームだとか。
日本ツィクスト協会さんの紹介によると、”その奥深いゲーム性により「20世紀の囲碁」とも呼ばれ、50年以上経った今でも根強いファンによって⽀えられているゲーム”として紹介されています。
ジーピーから日本語版が11/20に発売!!
初版が3M社から出版され、その後様々な出版社から発売されていましたが、1998年のKosmos版を最後に長らく出版されていない状態が続いており、先にご説明した通り根強いファンも多く長年に渡って再販が望まれていました。
今回、サンプル提供をしてくださったジーピー社から新版の発売が決定。しかも、日本語版だけでなく英語版も発売するという点。それに加え、ジーピー社の宣伝ツイートの独特の文体も話題になりました。
今回、開発されたGPの「ツィクスト」は日本で本格的に誕生する定番製品です。正式ライセンスの下、タイトルの上にアレックス・ランドルフ氏の名前を明記しています。過去60年の間、名作ゲームだけに様々なコピーが氾濫しましたが、今回のGP製で決定打の正統商品となります。#twixt #ボードゲーム pic.twitter.com/pyjU1TbMUl
— (株)ジーピー広報 (@gpinc_jp) September 8, 2020
それでは、新版ではどのように変化しているかを見ていきましょう。
新版『ツィクスト』の特徴
新版『ツィクスト』の特徴としては、2つ。
- 配色が白x黒x青に
- 「ペグ」と「ブリッジ」の置き場が追加に
「ペグ」と「ブリッジ」の配色は、版によって異なりますが元版が赤x黒だったものが白x黒になっています。
日本人にはオセロでなじみのある配色かも?
ニコ
そしてゲームボードも今まで白基調だったものが「ファンシーブルー」となっています。
ゲームボードの外周は、「ペグ」と「ブリッジ」の置き場が追加になっています。
内箱のスリーブもしっかりとした構造!
内箱のスリーブもしっかりとした構造になっており、4分割されたゲームボードがすっぽり入る仕様になっています。
インナースリーブのすっぽり感は好きですし、コーナーに配置されたTwixtのロゴもかっこいいです!
ニコ
『ツィクスト』のルール
ゲーム開始の準備
- じゃんけんで勝ったプレイヤーが、白い「ペグ」をボードの好きな所に挿します。
- じゃんけんで負けたプレイヤーは、白と黒のどちらの色でプレイするかを選びます。
- その後黒を選んだプレイヤーが手番を行い、ゲームスタートです。
じゃんけんで負けたからといって、後攻になるわけではないので注意が必要です。
手番でやること
手番では、ゲームボード上の好きな場所に「ペグ」を1本立てます。「ペグ」と「ペグ」の間に2×3の間隔があくいた場合、「ブリッジ」を配置します。
「ブリッジ」で連結した「ペグ」が繋がった状態は「チェーン」と呼ばれます。
相手の「チェーン」をまたいだり、相手の「ブリッジ」を外したりすることはできません。
勝利条件と終了条件
どちらかのプレイヤーが、自分の色の辺にある2本のラインを切れ目のない「チェーン」でつなぐとゲームが終了し、そのプレイヤーがゲームに勝利します。
どちらもつなげられない場合は、引き分けです。
『ツィクスト』のレビュー
一進一退の攻防がアツい!
相手の「チェーン」をブロックしてうまく自分の思い通りに繋げるかに頭を悩ませるゲームです。
相手の「チェーン」を放置して自分のルートをある程度確保していたとしても、縦横に展開される「チェーン」は必ずかち合ってしまいます。
一度先行されると阻止がなかなか難しく、防御側に回ったプレイヤーはどこで攻めに転じるかが重要になります。
なんだかんだ先手は有利!
ゲーム開始時の順番選びからもわかる通り、先手は有利にゲームを進めることができます。
単純に辺と辺を線でつなぐだけであれば、先に1手を打ったほうが先に到達するのは明白でしょう。
実際、ハンディキャップルールにも経験者と初心者が対戦する場合には、初心者のプレイヤーが先手となるのが良いとアドバイスされています。
先に「ペグ」を立てることで相手よりも有利に進むため、どこに1本目の「ペグ」を打つのか、先攻後攻のどちらを選ぶのかなど1手目から選択が勝敗に大きく影響を与えます。
一手が重い、基本戦術は頭にいれておくことが必要!
一手が非常に重く、勝つためには無駄な1手が攻めの節目が変わる一手になることも。
逆に言えば、うまく相手を追い詰めれば後攻だったとしても勝ちを見いだすことができるということです。
それには、ルールブックに記載の「基本的なコンビネーション」を頭にいれておくことをおすすめします。
ルールブックにこんな感じ(▲)で記載されているで、頭に入れてからのぞんでみてください。
初見殺しなので、やり込んでいくゲーム!
プレイ時間45分と記載されていますが、実際にプレイしてみると相手の攻めを抑えきれず、すぐに決着がついてしまうこともあるでしょう。
初めての人同士で遊ぶと、そのゲームの奥深さに触れることなく「ほ〜ん」という感想でゲーム終了となってしまう可能性もあり得るゲームです。
「20世紀の囲碁」と呼ばれるくらいなので、繰り返し遊んで様々な手を試して練度を上げていくタイプのゲームです。
実際に日本ツィクスト協会さんから様々な参考書も発売されています。それらを読んで様々な戦術がを学ぶことで、よりゲームの奥深さを楽しめるのではないかと。
この色々試してみたくなる可能性が広がるゲームなので、ついつい繰り返し遊んでしまいたくなる魅力を持っています。
なんて、偉そうに書いていますが全然奥深さに触れられてないので機会をみて書籍系を手に入れてみたいと思います!
ニコ
『ツィクスト』のまとめ
今回はアレックス・ランドルフ氏の名作アブストラクトゲーム『ツィクスト』をご紹介しました。
⭕️:なんだかんだ先手は有利!
⭕️:様々な戦術を頭に入れてやり込むゲーム!
❌:初見殺し!
先手が有利だったり、やや荒さを持ったゲームです。長年愛されているように、繰り返し遊ぶのに適したゲームなので「囲碁」「将棋」「オセロ」などのやり込み系(?)アブストラクトゲームがお好きな方におすすめです!
日本語版発売を期に、おもちゃ屋さんなどのスタンダートゲームの並びに並んだら面白いなと個人的に思っています。
ニコ
『ツィクスト』のゲーム情報
ゲーム名 | ツィクスト (TwixT) |
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デザイナー | Alex Randolph |
プレイ人数 | 2人、4人 |
プレイ時間 | 45分 |
対象年齢 | 8歳~ |
メーカー | 株式会社ジーピー |
- ゲームボード 1組(4枚)
- ペグ 白/黒 各50本
- ブリッジ 白/黒 各50本