ゲーム名 | ピクチャーズ (Pictures) |
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デザイナー | Christian Stöhr Daniela Stöhr |
プレイ人数 | 3~5人 |
プレイ時間 | 20~30分 |
対象年齢 | 8歳~ |
メーカー | PD-Verlag |
皆さん河原で拾った「枝」や「石」で何かを表現したことはありますか?
子供の頃ならまだしも、大人になるとなかなか抽象的なアート作品など作る機会は滅多にないはず。
今回ご紹介する「ピクチャーズ」は、伝わりそうで伝わらない・伝わらなさそうで伝わる現代アート作品が誕生するコミュニケーションゲームです。
『ピクチャーズ』ってこんなゲーム
『ピクチャーズ』は、場に並んだ写真を「ひも」「イラストカード」「枝と石」などのセットを使って他プレイヤーに伝えるコミュニケーションゲームです。
個性的な5種類のコンポーネントをうまく使って表現し、他プレイヤーに伝えることを目指します。
PD-Verlagの新作ゲーム
『コンコルディア』などマーク・ゲルツ氏がデザインするゲームを多く出版するPD-Verlagからの新作ゲームとなっています。
ゲームデザイナーは、Christian Stöhr氏とDaniela Stöhr氏のコンビ。PD-Verlagからゲームを出版するのは初となります。(他はAmigoの小箱のみ)
「ドイツ年間ゲーム大賞2020」ノミネート作!
ドイツの権威のあるゲーム賞「ドイツ年間ゲーム大賞2020(Spiel des Jahres)」のノミネート作3作のうちの1つに「ピクチャーズ(Pictures)」が選ばれています。
【ドイツ年間ゲーム大賞2020】ノミネート作品&推奨作品一覧
『ピクチャーズ 日本語版』はホビージャパンから発売!
『ピクチャーズ 日本語版』はホビージャパンから発売されました。
『ピクチャーズ』
今年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品!
絵を描かない、新たなお絵かきゲームです!!『キングスジレンマ』
今年のドイツ年間ゲーム大賞エキスパート部門ノミネート作品!
貴族の当主となって年代記をつむぐ重厚なレガシー型ゲームです!! pic.twitter.com/TBVi3lzdfc— ホビージャパン・ゲームツィート (@HobbyJAPAN_GAME) June 9, 2020
『ピクチャーズ』の内容物
- フォトカード:91枚
- コーディネートトークン:48枚(各3枚)
- セット1:カラーキューブ(24個・各3色、枠)
- セット2:積み木(6ピース)
- セット3:枝と石(4つずつ)
- セット4:イラストカード(19枚)
- セット5:ひも(長・短1本ずつ)
『ピクチャーズ』のゲーム準備
ゲーム開始時、「フォトカード」を場に16枚並べます。
縦に「A」〜「D」、横に「1」〜「4」が割り振られており、これがカードの位置情報を示します。
『ピクチャーズ』のルール
4つのSTEPを5ラウンドを行います。
『ピクチャーズ』の勝利条件
ゲーム終了時、最も得点の高いプレイヤーがゲームに勝利します。
『ピクチャーズ』の終了条件
全5ラウンドが終了すると、ゲームが終了します。
「フォトカード」を表現するセットは「カラーキューブ」「積み木」「枝と石」「イラストカード」「ひも」の全5種類。
▲カラーキューブ
▲積み木
▲枝と石
▲ひも
これをラウンド開始時に受け取ります。
ニコ
そして、「ひも」は全然思うように形にならない厄介者です。
「コーディネートトークン」を袋から引き、自分がどの写真を担当するかを決めます。
その後、受け取ったセットを使って写真を表現します。
上の写真には間違いがあり、キューブは9個全て使う必要があります。
他のプレイヤーが何番の写真を再現しているのかを予想して回答用紙に書き込みます。
全プレイヤーの「予想」が終わったら、順に正解発表します。
- 自分が他プレイヤーの「フォトカード」を当てた場合:1点
- 他プレイヤーが自分の「フォトカード」を当てた場合:1点×人数
▲こんな感じでスコアリングします
これを全5ラウンド行い、合計点の最も高いプレイヤーが勝者となります。
『ピクチャーズ』のレビュー
各プレイヤーの表現を楽しむパーティーゲーム!
各プレイヤーによって、どんな感じに表現するのかは個性が出ます。それは違うだろうとか表現がうまいとか褒めあったりしながら楽しむと良いでしょう。
5つのコンポーネントを見てお気づきかと思いますが、きちんと表現するのは無理ですし正解はありません。
そのため、苦手な人はとことん苦手かもしれませんが他にないプレイ感となっています。
勝つためには、分かりやすいデフォルメ力が求められる!
勝負に勝つには、他プレイヤーにも伝わるわかりやすい表現をする必要があります。
どうやって写真をクセの強いコンポーネントで表現するのか、のデフォルメ力が求められます。
具体的には、写真のどの部分にフォーカスして表現するのかや、手持ちのコンポーネントをどのようにうまく使うのかを考える必要があり、普段使わない脳をフル回転させて表現していきます。(写真によってやりやすいものとそうでないものがあります。)
現代アート作品をみてその根源を探す感じが味わえる
そんな中で、他プレイヤーになったつもりで場に並んだ写真を眺めて正解を探し出します。
創造された作品と写真を見比べて正解を見つけ出すプレイ感は、少し大袈裟かもしれませんが現代アート作品を見てそのルーツを探すような感じかなと思いました。
おわりに
今回は、写真をモノで表現するコミュニケーションゲーム『ピクチャーズ』をご紹介しました。
『ディクシット』のような感性の一致も必要な不思議なプレイ感のゲームとなっています。コミュニケーションゲームがお好きな方は是非とも体験していただきたい一作です。
ここまでお読みいただきありがとうございました!